一松がリンチにあいました。2 ページ2
「白状したらどうなんだ?」
ほら、こうなった。
「なにがだよ、クソ松。」
おれは眉間に皺を寄せてクソ松を睨んだ。
今日ばかりは負けないぞとゆう雰囲気がカラ松から漂ってきて、めんどくさくなって顔を逸らした。
みんなが帰ってきた時、俺は2階でゴロゴロしていた。
暫くすると、みんなが2階に上がってきて、おれは無理やり座らされて、今の状況に至る。
「その傷、猫の引っかき傷には見えないが…?」
チョロ松兄さんが手当してくれた傷を見ながらカラ松は俺に問い詰めた。
「別に…新入りがやんちゃだっただけ。全然懐いてくれなくて、気付いたらこうなってた。」
今度はチョロ松兄さんが俺の脇腹を見つめながら言った。
「どうやったらこんなとこ打撲ができるんだよ、普通は引っ掻き傷とか噛み傷くらいだろ。」
言い返せない。そもそも、猫が引っ掻いたとしても服の上からなら傷はつかない。
それにどこかを打ったとしても、背中や足はともかく、脇腹や腹に痣ができるのはほとんどありえない。
「そろそろホントの事言ったらー。」
おそ松兄さんがのんびりした口調で言ってくる。目が怖いくらいに冷たい…。あざーす、ご褒美でーす。
「そうだよ!一松兄さん。そんなにボク達のことが信じれないの?」
そんなおそ松兄さんの眼に気付かないトド松がおれに問いつめてきた。
「違うけど…」
「一松兄さん。」
今までずっと静かだった十四松が初めての口を開いた。俺はゆっくり振り向いて、十四松の方を見た。
「何?十四松…。」
「あのね、僕ね、うまく言えないけど、一松兄さんのこととっても信じてるんだ。だから、その、僕らのことも信じてほしーなーって…。」
口下手な十四松が必死に言葉を紡いで言ったその言葉に誰が心を動かされないんだろう。動かないやつは人間じゃないね。
「…分かった、話すよ…。」
「あり?簡単に折れた。」
「やっぱりやm」
「いやいや、今のなし今のなし!」
「余計なこと言うんじゃねぇ!クソ長男!」
「そうだぞおそ松。余計なこと言うんじゃない。」
「おそ松兄さんそうゆうとこほんとクズだよね。」
おそ松兄さんに文句が飛び、おそ松兄さんは笑ながらごめんごめんと謝っているいつもの光景に、半分安堵し半分呆れたあと、ため息を吐きながらみんなに聞いた。
「ねぇ、聞くの?聞かないの?」
「「「「「聞きます!!!」」」」」
即答する兄弟達にもう一度ため息をついてから、僕は今日あった出来事をつらつらと話し始めた。
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星宙(プロフ) - あいさん» ありがとうございます! (2018年5月25日 20時) (レス) id: 319eabfd23 (このIDを非表示/違反報告)
あい - あ、面白い(真顔) (2018年5月24日 22時) (レス) id: 9245ebb64d (このIDを非表示/違反報告)
狐雪(プロフ) - うわぁぁいい。! (2018年5月12日 13時) (レス) id: ab4dd4135f (このIDを非表示/違反報告)
星宙(プロフ) - よう頑張ったな(..、)ヾ(^^ )ヨシヨシ (2018年5月12日 12時) (レス) id: 319eabfd23 (このIDを非表示/違反報告)
狐雪(プロフ) - 星宙さん» せやろ!!せやろ!!なぁ、勉強頑張ったで! (2018年5月11日 22時) (レス) id: ab4dd4135f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:星宙 | 作成日時:2018年4月19日 16時