▽初恋の終わり方:Hira ページ8
「あのさぁ、俺部活あるんだけど…。なんなの用って」
「んー、ちょっと話」
「…するんならするでさっさとしろ」
放課後。
俺は部活があるキヨを無理矢理誰もいない教室にキヨを連れてきていた。
キヨに告白させる。これが俺のAへの最後のアピールのつもりだ。
気付かれなくったって、嫌われたって良い。Aが幸せになれるなら__
「Aさ、明日引っ越すんだって。」
「…は?」
「昨日、Aから聞いて、内緒って言われたんだけど、キヨには一応言っとこうと思って」
Aが引っ越す。これは俺の真っ赤な嘘だ。
キヨにはここまでしてあげないと告白しようとなんてしない。
Aのためにも、俺のためにも。キヨには告白してもらわないと困る。もう耐えられなかった。
「…ふーん」
「あのさ、明日からもう会えなくなるんだよ!?ねぇ、キヨはAに自分の気持ち伝えなくていいの!?」
「っ…、そ、それは…いや、だけどさ」
やっと素直になりだしたキヨに、おせぇよと、心底呆れながらも俺は次に用意していた作戦が成功しますように、と待つ。
_と思うと早速たったっ、と廊下を走る音が聞こえる。もう来たのか…。
「ヒラ!どうしたの!?大切な話って…!!もう私メール来たときから心配で心配で…、ってキヨ!?!?なんでいるの!?え、ちょっと…」
扉を乱暴に開けて息を切らしながら俺の名前を呼ぶA。キヨがいることは伝えていなかったので、動揺しているようだ。
Aがあたふたしている内にキヨの方をちらっと見る。
「〜!?A、お、おま、なんでこんなとこ、えっ、ちょ、ヒラお前!!!」
怒っているのか嬉しがっているのかがわからない。口をぱくぱくさせてあからさまに動揺している。
よくこんなので今までバレなかったもんだ。そう思いながら俺はキヨの所へと近寄り、
「がんばって。もう今日が最後なの、分かってる?」
そうAに聞こえないようにキヨの耳元で囁く。よし、ここまでくればもう成功したと言っても過言ではないぞ…。
「あっ!ごめーん、用思い出しちゃった!先帰るね!後は二人でごゆっくりー!!」
そう明るく言いながら俺は急いでドアを開け、足早に出て行く。二人とも驚いたような目で俺のことを見ていたが、大丈夫だろう。
引っ越しの事は後で適当に謝っておけば大丈夫だ。俺はそう思いながら教室のドアを閉めた。
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まめお(プロフ) - Rua@五男さん» あーーー誰かと思ったらきみか!!!!!!え!?!?嘘でしょ!?ヒョエー!!描いて!!!ワーー!!(発狂)たぶん今回のkyくんの話もダラダラ続くと思うけど気長に更新待っててね~(*^o^*)今までこんなに更新続いたのこれが初めてだから…!これからも頑張るコメあり (2016年5月19日 23時) (レス) id: fa42799721 (このIDを非表示/違反報告)
Rua@五男(プロフ) - まめおちゃ頑張ってな また絵描くから!! (2016年5月19日 20時) (レス) id: 6b15d7bd5f (このIDを非表示/違反報告)
まめお(プロフ) - ☆mio☆さん» ヒエェーーさっそくありがとうこざいます、大変参考になります!個人的にはまだまだ妄想し足りないのでこれからもずっと書き続けたいですね!キエエ表示されてませんか…!!ご報告ありがとうございました!もう一度申請し直してきます、ご回答ありがとうございました! (2016年4月10日 17時) (レス) id: fa42799721 (このIDを非表示/違反報告)
☆mio☆(プロフ) - コメント失礼します。質問の答えなのですが、,△まで小説なので作者様が書きたいのであれば全然大丈夫だと思います!∪擇覆て良いお話でした!私は大丈夫だと思います!い海舛蕕良垓餽腓もしれませんが、私は表示されていません。 長文失礼しました! (2016年4月10日 16時) (レス) id: cc069af633 (このIDを非表示/違反報告)
まめお(プロフ) - だんごさん» わーーーーーありがとうございます;;;;;;hrくんがただひたすらに可哀想なだけのものを目指してたので非常にうれしいです;;;次は幸せにさせるつもりですのでどうか引き続き応援よろしくおねがいします><////コメント大変励みになりました…!!!!;;;;; (2016年3月31日 12時) (レス) id: fa42799721 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ま | 作成日時:2016年1月1日 20時