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▽自分たちのペースで:Fuji ページ2

月曜日、小鳥たちの鳴き声がちゅんちゅん、と聞こえる朝。
デリカシー0のヤンキーの放った一言で、全てが始まったのだった。

「なぁなぁ、Aってさぁ、フジとはどこまでいってんの?ちゅーはしたのか?」
「…はぁっ!?ちょ、何言ってんの!?」

「え、いや、だってAとフジってもう付き合って一年ちょいだろ?それぐらい普通にやってるっ しょ。教えてくれたっていいじゃん。」
「絶対嫌!」
「Aのケチ。」
「ケチで結構!!ふん!」

キヨの言うとおり、私とフジは付き合ってもう一年とちょっと経っている。
が、私とフジとはそんな刺激的な事なんてまだ一つもしてないのだ。しいて言えば、手を繋いだり、頭をなでられたり。

私はこれが普通だと思っていたけど、付き合って一年も経ったら、キヨが言ったように『刺激的な事をするのが普通』なのかもしれない。そう思うとなんだか怖くなった。

____もしかしたら私は、フジにもう飽きられているのではないか。

そう思ってしまったからだ。

何よりも私を優先して、私に優しくしてくれたフジ。でも本当は私の事なんてどうでもいいのかもしれない。

「…どした?」

キヨの声ではっ、と我に返る。

「あっ、ごめんごめん、聞いてなかったわ」
「おい」
「ごめんって、今度コーラおごるからさ」
「許す」

そんな会話を交わしながら、私とキヨは学校へ向かった。



昼休み、教室ではわいわいとみんなが騒ぐ。そんな中、早めにお母さん特製のお弁当を食べ終わった私は、自分の机に突っ伏していた。

『え、いや、だってAとフジってもう付き合って一年ちょいだろ?それぐらい普通にやってるっ しょ。教えてくれたっていいじゃん。』

学校に着いても、授業が始まっても、さっきのキヨの一言がずっと頭の中でリフレインしている。
そのせいで授業なんてまともに聞けやしない。ノートだって、ずっとぼーっとしていたせいで一つもとっていないのだから。

私の席から三つほど遠くにあるフジの机を見つめながらつぶやく。

「んー…、それにしてもほんと、私たちって進展ないよなあ…。
 
…あっ!」

フジが私に何もしてこないんなら、私からフジに何かすれば良いじゃないか。名前は『フジとの仲を進展させよう作戦』。自分でもこれはいいぞ、と思えた。

そう思っていると、後ろから突然聞き慣れた声が聞こえた。

「A?ねえ、今日なんか変だよ?なんかあった?」
「わ、わあああ!!フジ!?」

▽自分たちのペースで:Fuji→←はじめに



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まめお(プロフ) - Rua@五男さん» あーーー誰かと思ったらきみか!!!!!!え!?!?嘘でしょ!?ヒョエー!!描いて!!!ワーー!!(発狂)たぶん今回のkyくんの話もダラダラ続くと思うけど気長に更新待っててね~(*^o^*)今までこんなに更新続いたのこれが初めてだから…!これからも頑張るコメあり (2016年5月19日 23時) (レス) id: fa42799721 (このIDを非表示/違反報告)
Rua@五男(プロフ) - まめおちゃ頑張ってな  また絵描くから!! (2016年5月19日 20時) (レス) id: 6b15d7bd5f (このIDを非表示/違反報告)
まめお(プロフ) - ☆mio☆さん» ヒエェーーさっそくありがとうこざいます、大変参考になります!個人的にはまだまだ妄想し足りないのでこれからもずっと書き続けたいですね!キエエ表示されてませんか…!!ご報告ありがとうございました!もう一度申請し直してきます、ご回答ありがとうございました! (2016年4月10日 17時) (レス) id: fa42799721 (このIDを非表示/違反報告)
☆mio☆(プロフ) - コメント失礼します。質問の答えなのですが、,△まで小説なので作者様が書きたいのであれば全然大丈夫だと思います!∪擇覆て良いお話でした!私は大丈夫だと思います!い海舛蕕良垓餽腓もしれませんが、私は表示されていません。 長文失礼しました! (2016年4月10日 16時) (レス) id: cc069af633 (このIDを非表示/違反報告)
まめお(プロフ) - だんごさん» わーーーーーありがとうございます;;;;;;hrくんがただひたすらに可哀想なだけのものを目指してたので非常にうれしいです;;;次は幸せにさせるつもりですのでどうか引き続き応援よろしくおねがいします><////コメント大変励みになりました…!!!!;;;;; (2016年3月31日 12時) (レス) id: fa42799721 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2016年1月1日 20時

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