ファイル01.5 あの日 ページ3
「るっせーなお前ら……ドア越しでも聞こえてきたぜ。」
桃色の頭を搔きながら部屋から出てきた男。
「なんか2人で話してーらしいから、乱入してやるよ!おらおら入れろオラ」
よくわからない事を言いながらテラ君と草薙君の間に入ってきたのは、右向け左左向け右。反発の反発の反発の反発のカリスマ、猿川慧。
「猿。起きてきたらまず言うことがあるだろう。」
「あ?ねーよ、んなもん」
「なんだって!!??挨拶は人間の基本中の基本だろ馬鹿野郎!!」
「うるせーうるせー…クソ理解の鳴き声で夜も眠れねー。とんだ迷惑だよバカ」
「ちょっとちょっと!朝から言い争うのやめてくれる?テラくんに何見せてんの?」
言い争う草薙君と猿川君を止めるテラ君。何やら混沌としている。
「はっ!おめーと話してるだけ時間の無駄だ、俺はとっとと朝飯を食って二度寝してやる。じゃあな」
朝飯が不良だとか、二度寝は薬と同じだとか言っている草薙君を尻目に猿川君はリビングへ歩き出した。
「おはようございます、猿川くん。」
「どわーーーー!!!!?????」
猿川君が大声を出したあと、尻もちをついた。それはそうだ。だって急に目の前に自分よりも大きな男が現れたからだ。
「天彦!!!テメェいつからいやがった!!!」
「つい先程です。セクシーの予感を感じましてね。」
「何言ってやがんだ!!」
なにやらセクシーな雰囲気を醸し出しているこの男は、性のカリスマ 天堂天彦。朝からとてもセクシーで、周りにいる皆にもセクシーを振りまいているWSA。
「あ、天彦。君も起きてたのか」
「おはようございますテラさん。…そんなセクシーな目で天彦を見ないでください。天彦が変態だと思われてしまい興奮してしまいます。」
「何を言っている」
流石はセクシー&ビューティペア。天堂君の扱いに慣れている。
「何やらセクシーな会話が聞こえてしまいまして…。天彦のセンサーがビクビクしてしまいました。」
「せ、先生は独特な効果音を使われるのですね。」
流石は天堂天彦。混沌としていた場所をセクシーで支配してしまった。
「天彦!!そんな言ってる暇があるならキッチンで依央利くんを手伝え!!」
「テラさんが手伝えばいいじゃないですか。」
「テラくんに水仕事をさせるつもり?手が荒れちゃうじゃん。」
自愛と言うべきか、自己中心的と言うべきか…。まぁ自分の短所もカリスマとして讃える要素と見ることのできるところは彼らの魅力でもあるのだろう。
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作者名:ショコラ | 作成日時:2024年3月21日 15時