その2 ページ45
「リョウギの息子の面倒みるのが、なんでダメ?」
まぁ、僕の中では『リョウギの息子』じゃなくて『ユリコさんの孫』なんだけどね。
心配するヌナを説得して、おんぶ紐を装着すると、
「じゃあ行ってくるね? すぐそこの自販機だよね?」
エレベーターに乗っても、リョウタはグズって泣いたままだった。
エントランスを出ると、道路を挟んだ向こう側に、自販機が見える。
ここの道は、それほど車も人も通りはしないんだけど、やはり大騒ぎになってはマズイので、帽子を目深にかぶって歩いた。
さて。
目的地の自販機の前に立つと、電光掲示板をリョウタに見せながら、
「ほぉら、リョウタやぁ〜〜♪ 見てごらん?
おもしろいねぇ?ふしぎだねぇ?」
背中でグズグズ言ってたリョウタが、だんだんとおとなしくなっていった。
面白いな、子どもって。 こんなののどこが気に入ってるんだ?
首を思いっきり後ろにまわしながら、リョウタを見てみる。
すると、左から右へと流れていくピカピカした文字を目で追いながら、だんだんと笑顔できゃっきゃきゃっきゃはしゃぎだした。
しまいにはテンション上がりまくりで、手足をブンブンバタバタ………時おり勢い余ってアタマを殴られる僕(汗)
「わ、わかった、わかったから。 リョウタはコレがだいちゅきなんだねぇ〜〜〜www うれちいねぇ〜〜〜www」
「うっきゃ〜〜〜♪♪♪」
「おぅおぅ、ちょうかちょうか♪ よかったでちゅね〜〜〜♪♪♪」
「うきゃきゃきゃ〜〜〜〜♪♪♪」
嬉しそうなリョウタを見てるだけで、こっちまでしあわせになる。
フフ……僕にはまだまだ先だと思ってたけど、家庭を持つのって、いいな♪
すっかり癒されて油断していた僕はまったく気付かなかった。
いつのまにか、自販機のまわりには、大勢の若い女の子たちが集まっていたんだ。
……でもなんか様子が違う。
ひとりだったり、チャミナと一緒だったりすると、全力疾走で逃げて追われて、あり得ないほどの大騒ぎになるのに、囲まれてるのにものすごい静かだった。
まさか、僕とは気付かれていないのか?
半信半疑で、その場を去ろうと1歩踏み出したとたん、大ブーイングが起こった。
な、ナニ?
「ユノオッパ!!! もっとっっ!!! もっとしゃべって!!!」
ナニ?なんだ、いったい。 みんなiPhone片手に目をキラキラさせながら迫ってくる。
「な、ナニを? なんのコト?」
コレって逃げるべき?
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ちひな(プロフ) - なつさん» なつさんっっっ!!!ありがとうございますっっ!!!すっかり忘れてた.....←オイ 更新怠ってたバチが当たりました.....なんとか....なんとかせねば(大汗) (2016年10月19日 0時) (レス) id: b4e814bcad (このIDを非表示/違反報告)
なつ(プロフ) - はじめまして。はじめましてなのに、お聞きしたいことが、、、ピンクのタマゴ2コではなかったでしょうか(・・?)ちょっと気になってしまいまして~_~; (2016年10月18日 23時) (レス) id: 46dcc8c9d7 (このIDを非表示/違反報告)
ちひな(プロフ) - ありかさ~んw怒られそうだけど……ユノちんイジリはホントにノリノリでスラスライケちゃうんですよねぇ~~Ψ( ̄∇ ̄)Ψうはっ(笑) (2014年8月23日 22時) (レス) id: ef6c460203 (このIDを非表示/違反報告)
ありか - 私もいじられユノ大好物です!めっちゃ萌えです〜(*´∇`) (2014年8月23日 21時) (レス) id: 4587e5f1e8 (このIDを非表示/違反報告)
ちひな(プロフ) - まゆまゆさん» まゆまゆさぁぁん、よかったですよぉ~~ (^-^;) そーですかそーですかwwwイジリたおしてOKですか(ソコまで言ってないって・笑) ユノヒョン、ありがと(笑) (2014年6月30日 16時) (レス) id: ef6c460203 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちひな | 作成日時:2013年11月19日 2時