妹、謁見する6 ページ6
Aの目の前でため息を大きくはいたトントンは頭を抱えるように手を頭にし、呆れたように天を仰いだ。その後ろからオスマンがニコニコと嬉しそうにこちらを見ている。
「あの無能と総統、Aになんてモン着せとんねん！」
『えっと流石にこんな服始めてで……似合わない……かな？』
「ち、ちゃ、ちゃうわ逆や逆。その、似合うとる、よ。」
「トントン素直じゃないんやからー、可愛いって言ってあげればいいだけやろ？」
「うっさいわ！ほんま、一瞬何処ぞの令嬢かと思ったわ……。」
「そうそう！Aちゃんめちゃくちゃかわいいめうー！」
『わぁっオ、オスマンさん達も素敵ですよ！王子様みたい！』
勢いでオスマンに抱きつかれたAはよろめきながら、いつもの軍服姿ではない2人を褒めた。さながら王子のような風装の2人は、少しだけ照れくさそうに視線を逸らした。
「ま……グルさん用に黒とワンポイントで赤が入っとるあたり大先生の気遣いやな。流石、そういう所は分かっとる。」
『何着か買って来てるはずって、ロボロさんが言ってたんですけど、これを選んだのはやっぱりグルちゃんなんですかね……？』
「多分そうやなぁ。グルッペンの事やから買ったもの持ってきて並べろくらい、大先生に命じててもおかしくはないし。」
「大先生もAの晴れ姿だからノリノリやったしなぁ……あれ、大先生はどうしたん？」
『朝会って以来はここには来てないけど…。』
「一番に見に来そうなもんやのに…ま、ええわ。そしたら行こか。そろそろグルさんにどやされる。」
「お手をどうぞ、お嬢さん？」
『ふ、2人とも……あ、ありがとうございました！』
「いってらっしゃいませ。」
簡単にメイドに挨拶を済ませてから2人の手を取る。2人からエスコートされる様にして部屋を出て、外へと繋がる玄関へと向かった。
今日の軍服はドレスへ、ブーツはハイヒールへと変わり、履きなれない靴にドレスの端を持って覚束無い足取りの彼女を労るように2人の足取りは普段よりも遅く、転ばないようにと手を添えられていた。着慣れないものだらけだったAにとって、二人の気遣いはとてもありがたかった。
城の出入り口近くの1室にAを置いて、馬車を傍につけてくると言った2人は此処で待っているように言いつけて部屋を出てしまった。一息付いていると扉が突如開き、黒と金があしらわれたロングジャケットに身を包み、彼女を見るなり満足そうに微笑んだグルッペンがそこに佇んでいた。
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零歌 - え、うますぎでしょ！？ 憧れます‼ 続き、待ってます、！ (2023年3月31日 6時) (
レス) @page36 id: 2cc0278ca8 (このIDを非表示/違反報告)
ヒメル(プロフ) - 面白いところで終わってしまった…！！これからも、気長に作品更新を待っているので無理のないようにしてください！いつでも待ってますから！！！ (2022年8月17日 9時) (レス) @page36 id: 803f58ab86 (このIDを非表示/違反報告)
歴(プロフ) - 小雨さん» こんな更新停滞小説にコメントありがとうございます神作品などありがたいお言葉まで！！そのうちひょっこり現れたらまた楽しんでいただければと思います。 (2020年11月22日 17時) (レス) id: 957608dc41 (このIDを非表示/違反報告)
小雨 - 歴さん。こんにちは！いやー見た瞬間に神作品だと分かりました()更新無理しないでください！出来るときにフラッと帰ってきて下さいね！それまでのんびりと待っておきます！ (2020年11月9日 10時) (レス) id: 459de324fd (このIDを非表示/違反報告)
歴(プロフ) - めっぴぃーさん» こんな更新されてるかも分からん作品にありがたいコメントありがとうございます。のろのろ具合は変わるかわかりませんが、気長に待っていただければと思います。 (2019年1月5日 2時) (レス) id: 957608dc41 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：歴 | 作成日時：2017年8月15日 21時
