ep.94 ページ46
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「フレッドさんを解放してあげてください！あんまりです！」
フレッドのいる談話室に入る直前にも、Aは階段で一人の小さな女の子に呼び止められた。
可哀想だ とか私なら とか並べたてる二年生かそこらの赤いローブを着た少女は、うんざりしたAが上から冷たく見下ろすと丸っこい目に涙を浮かべた。
「申し訳ないけれど……私の魅惑魔法にかかってようとかかってなかろうと、彼があなたを選ぶことはないと思うわよ」
「ッそんなことは言ってません！私はただ、」
「それなら私に文句を言うよりもお勉強をよくよく頑張って、愛しの彼を悪い魔女から救う方法を見つけたらいいんじゃないかしら？」
傍から見ると子ウサギのような後輩を虐める狼のような悪女に見えるのだろう。
わっと泣き出してしまった後輩を置いて談話室に入ると、途端に目を柔らかく蕩けさせたフレッドに手を引かれ、膝の上に座らされる。
「イライラするのはわかるけど、あんまり悪い女のフリをしてほしくないな」
「聞こえてたの？＿＿＿わかったような口をきかれるのが嫌なの、それに……あんまり言われると私が気づいていないだけで本当に魅惑魔法がかかってるんじゃないかって、少し不安になる」
腰に巻きついている手を握ると高い鼻がAの髪を掻き分け、おもむろに大きな口が首を齧り始めた。
「ねえ今真面目な話してたわよね？」
「ん？」
「ん？じゃなくて……もういいわ……」
されるがままになっているとさっきの少女が赤い目を擦りながら入ってきて、隙間もないほどくっついている二人を見てまた泣きながら女子棟の階段を駆け上がって行った。
「ねえ首が痛くなってきたんだけどそろそろやめてくれる？」
フレッドが渋々口を離し、Aが齧られていた所を触ると、くっきりと跡がついているのが指先に感じられた。
「どうりで痛いと思った……」
満足気なフレッドを軽く睨みつけても、可愛い の一言で丸め込まれる。
他寮の生徒やここ１,２年で入学してきた人たちにはベタ惚れのフレッドと軽くあしらうA という風に見えているのだろうが、表にあまり出さないだけでAも相当首ったけだ と四年間二人の関係を見てきているグリフィンドール生は皆理解している。
意地っ張りなせいで誤解されやすいAを哀れに思いながら、ジョージはフレッドを置いて＿隣で双子の片割れのイチャイチャなぜかずっと見せられていた＿部屋に戻った。
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ちとせ(プロフ) - Rrrrさん» コメントありがとうございます。はい、もちろん……(；；)ただ(私の解釈での)ハッピーエンドにはなりますのでご安心ください(？) (3月9日 9時) (
レス) id: 12c0d6c6fa (このIDを非表示/違反報告)
Rrrr(プロフ) - 最近読み始めた者なのですが救済等は無いのであれば、フレッドもちゃんと…? (3月9日 6時) (レス) id: eeb020f16b (このIDを非表示/違反報告)
赤田 - すごい、悪役令嬢的なことになっても、吹っ飛ばしてる、すごい。 (2023年3月8日 19時) (レス) @page45 id: 3d88a3b324 (このIDを非表示/違反報告)
ちとせ(プロフ) - 村民さん» ありがとうございます♡♡読み返していただけたなんて、とっても嬉しいです(><)フレッドくんのかっこよさの10000分の1も表せていない気がするのですが、これからもお付き合いいただけると嬉しいです( ¨̮ ) (2023年2月20日 12時) (レス) @page48 id: eeb6bd2221 (このIDを非表示/違反報告)
村民(プロフ) - 初めまして！好みのお話で最近フレッドにハマった事もあり1日で何度か読み返させてもらいました！続きも楽しみにしてます٩(๑❛ᴗ❛๑)۶ (2023年2月20日 5時) (レス) @page47 id: 82c45efafd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちとせ | 作成日時：2023年2月13日 13時
