ep.49 ページ1
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「さっきの、どこで見つけたの？」
「一年の時にフィルチから失敬した」
「"危険物 持ち出し厳禁" なんて書かれてちゃあ、いただかないわけにいかないだろ？」
それならしょうがないわね と言ってバタービールを一口飲むと、二人は優しい目をして、「染まったな」と声を揃えて言うのだった。
*
穏やかな日だった。
雪が溶けて、急に日差しが春模様になり始めた。
ハーマイオニーとロンはまた自分たちペットのことで口喧嘩をしているが、気候のおかげで幾分か普段よりも声が柔らかい。
バックビークとマルフォイに関する魔法省からの聴聞会があったハグリッドに呼ばれ、四人は小屋に向かっていた。
「ハグリッド、聴聞会はどうだったの？」
「ルシウス・マルフォイのやつ、最悪の刑を求めおった……」
派手色のネクタイに水が跳ねるのも構わず力いっぱい湖に石を投げ込みながら、ハグリッドは泣き叫んだ。
「バックビークが死刑だ！」
四人は息を飲んだ。
ロンは実のところそんなにバックビークには思い入れがないが、Aが涙を流し始めたことで、つられて自分もバックビークを家族のように可愛がっていたような気がしてきた。
ハグリッドを慰めるようなことを何も言えず、代わりにAを口々に慰めながら部屋に戻った。
廊下でにやにやしたマルフォイに出会ったが、バックビークの処刑についてマルフォイが何か嫌なことを言うよりも早くAが杖を抜き、こうもり鼻くその呪いをかけた。
鼻から飛び出したこうもりに襲われながら捨て台詞を吐いて逃げていくマルフォイをひとしきり笑ったあと、Aはまた瞳から涙を零した。
「バックビークが引っ掻く前に私が腕をへし折ってやればよかった……」
「君、いつも思ってたけどわりと考えが物騒だよね……」
談話室に戻ると、ジニーが泣いているAを見てつられて一緒に泣きかけていたが、ハリーが隣からAがこうもり鼻くその呪いをマルフォイにかけてやった話をすると、思わず顔を押えて笑っていた。
「一緒に練習したのよね、こうもり鼻くその呪い……」
「そう、ジニーが図書室で嫌がらせに使える魔法集を見つけてきてくれて」
「練習では一回も成功しなかったのに……ふふ、あはは！」
それからジニーはAの気を紛らわそうとロンを練習台にその本の呪いを片っ端からかけてみせたが、幸運にもと言うべきか、ひとつも成功しなかった。
「歯呪いとかいつ使うわけ？」
「さっきみたいな状況でしょうね！」
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ちとせ(プロフ) - Rrrrさん» コメントありがとうございます。はい、もちろん……(；；)ただ(私の解釈での)ハッピーエンドにはなりますのでご安心ください(？) (3月9日 9時) (
レス) id: 12c0d6c6fa (このIDを非表示/違反報告)
Rrrr(プロフ) - 最近読み始めた者なのですが救済等は無いのであれば、フレッドもちゃんと…? (3月9日 6時) (レス) id: eeb020f16b (このIDを非表示/違反報告)
赤田 - すごい、悪役令嬢的なことになっても、吹っ飛ばしてる、すごい。 (2023年3月8日 19時) (レス) @page45 id: 3d88a3b324 (このIDを非表示/違反報告)
ちとせ(プロフ) - 村民さん» ありがとうございます♡♡読み返していただけたなんて、とっても嬉しいです(><)フレッドくんのかっこよさの10000分の1も表せていない気がするのですが、これからもお付き合いいただけると嬉しいです( ¨̮ ) (2023年2月20日 12時) (レス) @page48 id: eeb6bd2221 (このIDを非表示/違反報告)
村民(プロフ) - 初めまして！好みのお話で最近フレッドにハマった事もあり1日で何度か読み返させてもらいました！続きも楽しみにしてます٩(๑❛ᴗ❛๑)۶ (2023年2月20日 5時) (レス) @page47 id: 82c45efafd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちとせ | 作成日時：2023年2月13日 13時
