Rewrite the stars (ページ38)

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ep.36 ページ38

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談話室に戻ると、フレッドとジョージが端のテーブルを占拠して何かゴソゴソやっているのが見え、Aは後ろからそっと近づいた。

「何やってるの？」

急に声をかけられた二人は座ったまま垂直に飛び上がり、心臓を押えていた。

「君ゴーストだったりする？全く気づかなかった」
「誰にも言ったことないけど、実はそうなの」
「やっぱりか……」

人殺しだったりゴーストだったり、数時間でとんでもない設定がついてしまったものだ。
Aは小さくため息をついた。

「さっき占い学の授業だったんだけど」
「おー、そりゃあ最高な授業だったろう」
「今年は誰が死ぬって？」

頬杖をついてニヤニヤ笑うふたりによると、毎年誰かしらが死ぬ予言を受けているのだという。
ホグワーツでここ数十年は誰も死んでいないから、やはりあの占いは嘘っぱちだということがわかる。

「ハリーよ、あとネビルのお祖母様も危ないみたい。それで私はそのうち人を殺すらしいわ、もしかしたら相手はハリーかも」

肩を竦めたAは壁にかかった時計を見て、「ハグリッドに呼ばれてたんだった」と談話室を出ていった。

頬杖をついたまま肖像画の向こうに消えた後ろ姿を見つめるフレッドを、ジョージは呆れながら見ていた。
血を分けた双子とはいえ別の人間にも丸わかりなほど好意が剥き出しなのに、本人は全く気づいていないところが可笑しい。

「おかしい通り越して気持ち悪い」
「なんだって？」
「いいや？何も。それより＿＿＿＿」

考えたってしょうがないと思考を放棄したジョージの関心はすぐに新しいイタズラグッズに移り、ホグズミード行きが週末にあることに心を踊らせていた。

*

「ハグリッド」
「ああ、来たか！お前さんには授業の手伝いをしてほしくてな……ほら、動物たちのこと詳しいだろ！ついてきてくれ！」

相変わらず厚いコートに身を包んだハグリッドは、禁じられた森の中にAを連れていった。
夜には見るからに恐ろしげな場所になるそこも、昼間にはただの森でしかない。

「ほぉれ、バックビーク！友達を連れてきてやったぞ！」
「……ヒッポグリフを、授業で？」
「みんな喜ぶだろうと思ってな、こんな綺麗なやつはなかなかいねえ！」

Aはそうねと返事をして、ゆっくりと白い毛並みのヒッポグリフ、バックビークにお辞儀をした。
膝を折ったまま小さく首を傾げると、小さく唸ったあと、バックビークは綺麗なお辞儀を返してくれた。