Rewrite the stars (ページ26)

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ep.25 ページ26

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「ジョージ、あなたベルトの金具取られてない？」
「俺？…あ、外れかけてたんだな」
「オーケー、じゃあこれはジョージのね…」

ティースプーンにベルトの金具、腕時計、ボタン。
わらわらとAの元に人が集まり、自分の物を受け取るとAは困ったような顔をして逐一謝っていた。

「最後のこのボタンは誰のかしら？黄色の糸がくっついてるから、あなたたちじゃない？」

わいわいと騒いでいるテーブルになるべく近づきたくはなかったが、意を決して声をかけると、いそいそと自分のローブを確認しだすのがおかしくて、Aは上がりそうな口角を抑えた。

「あ、それ僕のかも」

一番手前に座っていたセドリックが声を上げ、二フラーに頭を下げさせながらボタンを手渡すと、爽やかな顔で微笑まれた。

「ありがとう」
「元はと言えばこの子が悪いんだからお礼はいらないわ」
「いや、でも…ありがとう、アー…今週末はホグズミード行きがあるらしいよ」
「そう、私は2年生だからあまり関係ないけど。楽しんできて」
「あっ、そうだったね…ねえ！」
「何？」

少しうんざりといった顔で振り返られ、言葉に詰まったセドリックはなんでもないと言って自分を待つテーブルに帰り、背中や頭を叩かれていた。
Aもフレッドとジョージがいるテーブルに帰ると、頬杖をついた似たような顔が先程よりもいっそうにやにやとこっちを見ていて、Aはジョージの横腹を肘で小突いた。

「イッテェ！なんで俺だけ！？」
「隣にいたからよ」
「モテ女はやることが違うな、ジョージ」
「そうだなフレッド、俺たちとは格が違う」

おどけて言う二人によっぽど熱々のココアをぶちまけてやろうかと思ったが、余計嬉嬉としてからかってくるに違いないと思い、テーブルの下で二人の足を蹴り飛ばすだけで我慢した。

「待って、さっきのってそういうこと？」
「そういうって？」
「どういうことだ？」
「…もういい」

言わせたがりの二人を見てAはため息をつき、端のテーブルでなにやらこそこそしているハーマイオニーたちを見た。
いつも何をやらかすにも三人だけで完結してしまい、先生たちにもAにも介入する余地を与えてくれないのだ。
Aが同学年とはいえ歳上だから、無茶を止められるとでも思っているのだろうか。
止めはしないけど、関わりたくないのも確かだから、Aを誘わないのはある意味正解とは言えるけれど。
結局一度も部屋から出なかったジニーを思い、そっと息を吐いた。