Rewrite the stars (ページ20)

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ep.19 ページ20

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流れブラッジャーをくらったオリバーが箒を折られ、ハリーも腕を折られてそろそろハーマイオニーにしがみつかれた腕が痺れてきた頃、ハリーが箒から転げ落ちながらも見事にスニッチをキャッチし、試合終了のホイッスルが鳴った。
Aたちや選手より早く駆けつけたロックハートは杖を取りだし、懸命に拒否するハリーを押さえつけて杖を振った。

「ハリー、腕が！」
「まあ、まあそんなこともあるでしょう！少なくとも折れてはいない！」

Aはこれ以上ロックハートの近くにいるとまた気分が悪くなりそうで、先に医務室に行ってマダム・ポンフリーに事情を説明した。
マダムは一瞬憤慨しかけたが、大きく深呼吸をして気持ちを落ち着かせていた。

痛みと薬の苦味に呻くハリーを置いて談話室に返されたあと、暖炉の前に手をかざしていると、ぼすんとソファが歪んですぐ隣でも同じように手が伸びた。

「見てたか？俺、ブラッジャーをスリザリンのキーパーにぶち当ててやった」
「見てたわ、おめでとう」

ぽんぽんとアームガードのついたままの腕を叩くと、その手を掴まれ、頭に乗せられる。
何かの間違いかと思ってすぐに引っ込めようとするも、もう一度掴まれて頭の上に戻った。

「何なの？」
「いーや？」

少し下から見上げるようにして額で手を押し上げ、犬のようにくぅんと鳴いてみせる。
Aが目を細めて微笑み、よくやったわと言いながら一度だけ頭を撫でてやると、次はばぅと吠えて飛びついてきた。

「躾のなってない犬は嫌いよ」
「俺はかなりのお利口さんだぞ？その辺のと一緒にしてもらっちゃ困るな」

試合に勝ったあとでハイになっているのか、周りには同じようなテンションの生徒が何人もいて、Aは呆れたように笑った。
アンジェリーナはオリバーとジョージを絞め殺す気かと思うような勢いで抱きしめているし、顔が明らかに近すぎる生徒も多い。

「今日だけよ、そんなにはしゃいで許されるのは」
「俺たちは毎日お祭りだけどな」

暖炉の火を杖でひょいと引き寄せてジャグリングのように遊ぶフレッドに思わず声を出して笑うと、優しい目で見つめるその顔が、昨日の夕のようにゆっくりと近づいた。

小さく名前を呼ぶと、ん？と甘く掠れた低い声が返ってくる。
Aはフレッドの大きな口を手で塞いで、悪戯っぽく笑ってやった。

「待て、よ」

そのままぱたぱたと走って部屋に戻ってしまったAの後ろ姿を、フレッドは魂が抜けたように見送った。