Rewrite the stars (ページ13)

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ep.12 ページ13

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9月になり、新学年が始まっても、Aの日常は特に変わらなかった。
少し変化があるとするなら、ウィーズリー家の末っ子のジニーが入学してきて、グリフィンドールに組み分けされて早々Aが今まで会った中で一番気が合う人物になったことくらいだろうか。
年齢にして三つ下とは思えないほど大人びていて、それでいて年下らしく可愛いジニーのことをAは本当の妹のように猫可愛がりしていたし、ジニーも悪戯好きな兄たちに手を焼いているという自分に甘い年上のお姉さんが大好きになった。

「まーた手繋いでら」
「ジニーったら、あなたたちとは違ってとってもいい子だもの」
「俺もいい子になろうかな」
「そうしてくれれば助かるけど、手は繋がないわよ」
「Aはフレッドより私の方が好きだって」

当たり前じゃないと自分には向けられたことのないような優しい笑顔に、フレッドは小さく悪態をついた。

*

「オーケー、箒を浮かせられるのは出来るようになったな」
「なんとかね……」
「じゃあ次は跨っ＿＿浮かせたままだよ！」
「わかってるわよ！私が乗ろうとしたら落ちるの！」

Aは2年生になってから毎日暇な時間はずっと、フレッド・ジョージを初めとするクィディッチチームのメンバーが付きっきりで飛行の練習をしていた。
というのも、１年生で一人だけテストで飛べず、２年生になって二週間後の追試験に合格しなければ１年生たちと一緒にもう1年飛行訓練の授業を受ける羽目になるのだ。
最初は揶揄っていた周りも、あまりに飛べないAを見て本気になり、練習に付き合ってあげるようになった。
当初クィディッチチームのキャプテンのプライドにかけて、なんとか育てあげてやろうとしていたオリバー・ウッドは、何をしてもそもそも宙にすら浮かないAに精神を病みかけ、早々に離脱したので今は双子とハリー、アンジェリーナの4人がメインだ。

「どう？少しは浮くようになった？」
「ああハリー、ぜーんぜんだ」
「フーチを説得する方が簡単で早い気がしてきたところさ」

通りかかった最年少天才シーカーも苦笑するしかない。
ハリーが手をかざすと箒が勢いよく引き寄せられ、飛び乗ると普通の速度で飛んだので、箒に異常はないようだ。
空中から見下ろすと、Aが怯えたような困り眉をしてこちらを見ていて、ハリーははっとした。

「A、もしかしたら君が飛ぶのを怖がってるからかも」
「そりゃあ怖いわよ！落ちたらどうするの！」