もう1回キスする、って ページ34
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your side
手を引かれる。
重なった掌は少しだけ熱くて、不意に心臓をときめかせた。
導かれるように入ったホテル。
奇跡的にゲーム会場には使われていなかったようでシワひとつないベッドに放り込まれる。
もっと優しくしてよ、という苦言は呈さなかった。
無粋だから。
…と言うよりは、そんな事どうでも良かったから。
チシヤがベッドの上に覆いかぶさり、緩く口づけをする。
「…ふふ」
「何笑ってんの」
「チシヤ、本当に運で勝っちゃったんだ」
“勝っちゃったんだ”ってなにさ、と緩く笑ったチシヤはそのままもう一度キスを落とす。
甘く唇が開いて入ってきた舌に身を任せれば、薄く微笑んだ彼が「積極的だね」と意地悪を言った。
「約束したもん」
「ん？」
濡れた唇をなぞりながらチシヤが蠱惑的に問いかける。
「何を？」と。
分かっているのかいないのか。
「…生き残ったらもう1回キスする、って」
目を見開いた彼は頭を撫でる。
「よく覚えてたね」
子供にするような仕草なのに、自然と「女の子扱い」されているのが分かって擽ったく笑った。
「女の子だと思って接してる、って言ってくれたもんね」
緩く笑う。
チシヤがじっと私を見つめ、胸元にキスを落とした。
「…邪魔だな」と呟いたチシヤに、「何が？」と問いかける寸前。
ピリリ、と鈍く甘い痛みが走って声を漏らせば、「厄介な害虫に刺された跡があったから」と揶揄する。
…大方、二ラギに付けられたキスマークだろう。
なんだか二ラギとチシヤの攻防になっているような。
二ラギも同じようなことを言っていたよ、と返そうとしてやめた。
彼の目の奥にどす黒い、…嫉妬のような感情が渦巻いていたから。
「…もう裏切らないって言ったのに、裏切った」
意地悪くそう言うと、ふっと笑ったチシヤが
「あれはマツシタがジャックかどうか確かめる為に孤立する必要があったんだよ」
と弁明をした。
…ふぅん、とまるで信じていないような声音を作って返せば、「拗ねてる？」と1枚上手の返し方をされる。
女の子に慣れてるのか、元の性格がそうなのか。
…どちらでもいい。彼を独占しているのは私なのだから。
彼の首に手を巻きつければ、「もういいから早く続きをしよう」という合図だと分かってくれたのか髪や首にキスを落とす。
誰かさんのように乱暴なやり方じゃないそれに嬉しくて笑えば、「笑顔の方が可愛いよ」と柄にもないことを言われた。
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みりん(プロフ) - がんもえさん» クイナとアンのペア、すごく好きです(；；) ただ、スペードのキングのゲーム後にクイナに冷たい態度を取っているので…仲直り出来るのか( ›_‹ ) (2023年2月7日 0時) (
レス) id: 54bed94868 (このIDを非表示/違反報告)
みりん(プロフ) - おむらいすさん» お母さんと交代してもらいました！暫くチシヤのターンですのでお付き合い下さい( ◜ᴗ¯)🤝(¯ᴗ◝ ) (2023年2月7日 0時) (レス) id: 54bed94868 (このIDを非表示/違反報告)
みりん(プロフ) - らむねさん» 実は、参加しないのです！やっぱりこのゲームは残酷なので、2人とも生き残るのは違うかなと¯֊¯⋆꙳ (2023年2月7日 0時) (レス) id: 54bed94868 (このIDを非表示/違反報告)
がんもえ(プロフ) - 別のゲーム会場で誰かと会うのかな！クイナとかアンに会って欲しい……… (2023年2月6日 23時) (レス) @page41 id: 828bc06f55 (このIDを非表示/違反報告)
みりん(プロフ) - dさん» そうなんですよ…( -᷅ ̫̈-᷄ )𐑲𐑲𐑲 チシヤと鉢合わせてしまうのか、ご期待ください✨️ (2023年2月6日 23時) (レス) id: 54bed94868 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みりん | 作成日時：2023年2月1日 23時
