Don't leave me alone 4

紛うことなき孤独 ページ28

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1人だ。


正真正銘の1りぼっち、紛うことなき孤独。
暖かいはずなのに体の震えが止まらず、ポケットから瓶を出した。


母親に、裏切られた。
イッペーくんは、降りた。
後藤さんも、死んだ。
…チシヤにも、見捨てられた。

残っている人達が怖くて仕方がない。
私だけがずっとあまっちょろくて、「優しい」なんて大義名分を振りかざす覚悟のない奴だ。


「…後藤さんの、嘘つき」


天使なんていないに決まってる。
いるなら、なんで彼を連れていったの？

自分のマークも分からず、母親にも見捨てられた哀れな女。
いつの間にか幻覚が聞こえてきて、心臓の痛みが増す。


1人はやだ、1人は孤独だ。
堪らなくなって1つずつ噛み砕くと、頭の痛みは増すけれど心は軽くなる気がする。ほんの少し。

…忘れていいじゃない。
いいことなんて、無かったよ。

誰かの声がして、無心で錠剤を飲み干す。
喉につっかえても、胃が痛くても。
ここに入ってから何も食べてない私は限界を超えていたけど、それでも。


【コレをつまめば嫌なことが飛んでくんだよ】


本当だね、二ラギ。
美味しくないけど、これのおかげで何も思い出さずにすんでる。
もう終わりにしよう。
マークも何も、要らないから。

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