友人 ページ22
「え！？トムは今年学校に残るの！？」
「あぁ、お世話になっている人が不在だからね」
「そんなぁ…私もう帰るって手紙を家族に出してしまったわ」
「ミアは帰る家族があるんだから僕に気を使わなくてもいいんだよ」
「あ、えぇ…」
僕が優しく微笑むとミアは少し気まずそうな顔をする
「プレゼントを贈るわ」
「ありがとう、待っているよ」
「えぇ」
ミアは僕の首に手を回し唇に口付ける
僕もそれに答えるが僕に高揚感はない
「ふふ、しばらくトムと会えないなんて寂しいわ」
「僕もだよ」
「来てトム」
「…あぁ」
僕とミアは空き教室で重なりあった
「はぁ…」
ため息と共に入ってきたリドルに声を掛ける
「ミア嬢はすっかり君の虜だね」
「…」
そう言うと彼は何も言わず外したネクタイをベッドに投げる
どうやら機嫌はよくないみたいだ
「何か不満が？」
「いや、役に立ってる…だけど…」
「ん？」
「最近、求められることが多くてね」
「ははは！」
頭に手を当ててベッドに座るリドルを笑う
「それは男名利に尽きるね。でも意外だったよリドルがあの人以外となんて」
「まぁ、これもAの為だからね」
「やっらしーな」
机に頬杖をしながらニヤリと笑うと
「何とでもいいなよ、でもそろそろ別のにするよ。あまり長い時間一人と付き合うとそれはそれで面倒だ」
「確かに…いい時期かな…」
「ノット、次は居る？」
「友人の頼みなら」
「君はいい友人だ」
言い終わるとリドルは微笑み部屋の出入り口に向かう
「どこか行くの？」
「Aに会いに行ってくる。僕はあれのお陰で夜も出歩けるからね」
「成程ね」
あれとはバジリスク…未だに部屋は見つかってないらしいが正直リドルに見つける気があるのかは僕は怪しく思う
「クリスマス休暇終わりでいい？」
「あぁ、よろしく」
パタンと扉が閉じてリドルを見送り僕は机に体を向け両親に当てた手紙を見る
そこには今年に帰省について…
このまま学校に残るのも面白そうだけど…リドルとあの人の間に僕が居るのは…
考えをまとめて羽ペンを握り帰省することを紙に綴った
書き終えて椅子に背中を預けて天井を見る
「それにしても…興味もない女を抱いた後に最愛に人に会いに行くなんてリドルも結構狂ってるなぁ」
ボソッと呟いた言葉が誰もいない部屋に響く
でも…だから見てると面白い…
「リドル、君は僕にとっても最高の友人だよ」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 714人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
マリアンヌ(プロフ) - はじめまして。主人公の性格がすごく好きで、小さなリドルがとても可愛いです！原作の彼にも、こんな風に受け入れてくれる誰かがいれば･･･とふと考えてうるっときちゃいます。これからも更新、楽しみにしています。 (3月30日 15時) (
レス) id: 1f5a49a19a (このIDを非表示/違反報告)
ヴォルデモート狂 - めちゃくちゃ好きです…！リドルの性格を残したまま夢主にずぶずぶはまって、今のところ振り向いてもらえないところまで！続き待ってます…！ (2月22日 16時) (レス) id: b51b55022c (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - リドルの夢小説なかなかないので嬉しいです！！！！！！あと！！！夢主がトムと同じ学生じゃないのも！！！！！すき！ (9月4日 20時) (レス) @page2 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
ｍ(プロフ) - コメント失礼します。続編、おめでとうございます。いつも、楽しくて面白い小説を書いていただき、本当にありがとうございます。そして、更新お疲れ様です。これからも、作者様のペースで楽しく小説活動を続けて行ってくださると、とても嬉しいです。 (8月31日 23時) (レス) @page1 id: 87bc4141db (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：紅澪 | 作成日時：2023年8月31日 1時
