実践魔法の先生が色々テキトーすぎる件。【ツイステ】 (ページ10)

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敬語、やめてみちゃいました。ページ10

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『はぁ？怪我人、ですか？』

「はい、そうです。」

朝から学園長に呼び出され、どんなお説教を受けるかと思いきや、めんどくさい頼まれ事の方でした。

チッ、バックれれば良かったです。

「先生には、その調査をお願いしたく……」

『あー、はーい。わかりましたー。やっときまーす。』

「ちょ、本当にわかってるんですか！？」

学園長室をさっさと出て、一限目の授業をする場所に向かう。

あんなところに長々といたら、話がいつ終わるか分かったもんじゃないので。

「あ！A先生！めっちゃ寝起きじゃんウケる！写メ撮っていい？イェーイ！」

『いぇーい。です。』

朝からテンション高すぎなケイト。
撮っていいなんて言ってないんですけど。

「てか先生そろそろ下手くそな敬語やめなよー、たまに素の話し方出てるし」

『え、やめていいんだったらやめるけど。』

「そうそう！そっちの方がぽいって！」

え、敬語の方が先生っぽいと思ってたのから無理にやってきたのに……。

長年信じ続けてきたことが一瞬にして崩れ落ちた。ショック。

でもこっちの方が楽だからいいとしよう。

『ちなみにケイト。一限目ボクの授業だけど。出る気ある？あと3分で予鈴鳴りますよ？』

「え、マ？」

ケイトと一緒にダッシュで廊下を駆け抜ける。
結局ちょっと敬語混じってるけどまあいいや。

3年生はいつも校庭に行き2クラスで合同授業をすることになっている。実践魔法ですからね。

『おはよーございまーす。授業始めまーす。』

何事も無かったかのように爽やかに挨拶をし、先生用の杖を取り出す。これが意外とカッコイイ。

『良い？イメージを具現化させるには、一つの事しか頭に思い浮かべちゃダメなの。大きいものなら尚更。

小さいものならまあ形にはなる。けどダメ。なんでかって言うと……』

みんなは突然敬語が抜けたボクに驚いている様子だった。やっぱ敬語の方が先生っぽい説。

おっと、それより授業だ。

頭にユリの花を思い浮かべ、ボーッとしてる。すると脳裏にバナナがよぎってきた。

なんでこの組み合わせなんだと自分で自分に呆れてる。

まあめんどくさいのでそのまま続行し、杖を振る。

すると花びらがバナナの皮になったユリの花が校庭に咲き誇った。

『……こうなるから。』

めっちゃ笑われた。

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