ウツボはタタキが美味しいらしいです。 ページ22
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アトランティカ記念博物館に着くと、やはり見張りの者がいた。
人魚って案外キモイんだなぁ。どうせならもっと可愛いのが見たかった。
「ごきげんよう、みなさん。いかがです？海底の世界は。」
「この声は……そっくり兄弟！」
「正解で〜す。」
『「！！！！！」』
「おや、A先生もいらしていたんですね。」
「あぁ〜！スズメダイせんせぇじゃん。絞めていい？」
『やだ。』
てかでかっ。なにこれ、ウナギか何か？食べれるのかなあ、ウチのシェフなら捌けるかも。
「ウミヘビか何かか！？」
「残念、ウツボでぇす。」
あれ、ウツボか。ウツボも食べれるんじゃなかったっけ？まあいっか。
どうやって捌けばいいか考えていたらみんなで追いかけっこを始めていた。
なにやってんだろ。めんどくさ。
「ちょっ！先生も見てないで手伝ってよ！」
『えー、ボク付き添えって言われただけだし。』
「だってぇ。ほらほら、頑張って魔法当ててみなよ〜。」
死にそうになったら助けてあげるよ。
そっちの方が困るし。
どうやらみんなフロイドのユニーク魔法、『巻きつく尾』は横から魔法を邪魔できちゃうらしい。
うげぇ、敵にまわすとめんどくさそ。
ま、ボクならフロイドの魔法なんてどうにかできちゃうけどね。
「このままじゃ一方的にボコられちまうぞ！」
「一度退却しよう！」
「アハハ、何度来たって同じだよ！
そんな貧相な尾ビレで、海の中の人魚に勝てるわけないじゃん。」
「またのお越しをお待ちしております。」
『あ、もう帰る？じゃあね〜。』
鏡をくぐり、やっと陸に戻ってきた。
あーめんどくさ。もう帰っていいかな？
「とにかく、作戦の練り直しだな。」
『あー、作戦を考えるならレオナに聞いてみたらどう？
アイツ、頭もキレるしそういうの得意でしょ？卑怯だけど。』
「確かにそれもアリだな。」
さっきの分の仕返しだバーカバーカ。
面倒事押し付けやがって。
真面目なこの子たちに色々言われまくって呆れるレオナの姿が目に浮かぶわ。どうやら意地悪してたみたいだし。
とりあえずみんな他の先輩たちに相談してみるというカタチで話し合いは終わった。
やっと帰れるよ。あー疲れた。
『あ。マジカメもういいねいっぱい来てる。』
実はボクもケイトやヴィルと写真を撮ってマジカメにアップしてもらったりするので結構有名だったりする。
ボクって写真撮るの上手いかも。
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作者名：林檎と珈琲豆 | 作成日時：2022年8月8日 15時
