どうも、お兄たんです。 ページ18
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それからの試合は面白いものだった。
エキシビションマッチでユウが怪我するし、サバナクロー寮は他の寮にボッコボコにされてたしで傑作だった。
今は監督生の見舞いに行くよう頼まれたので仕方なく保健室に向かっている。
「ねえねえ」
上着の裾を引っ張られ、下から少し高めの声が聞こえる。
声がした方に目をやると、ライオンか何かの獣人の男の子がいた。
げー。子供苦手なんだよなー。
『どうしたの僕。名前は？』
「チェカ！あのね、お兄たんおじたん知らない？」
お、お兄たん……。てかおじたんって誰よ。
おじたんってことは教員の誰かよな……？
『えっと、おじたんの名前わかるかな？』
「レオナおじたんだよ！」
『ブッ』
レオナ……おじたん……。
面白すぎて思わず吹いてしまった。
高校三年生でおじたんって…………あれ、アイツ20歳だっけ。
『そ、そっか。レオナおじたんなら保健室にいると思うから一緒に行こっか……。』
「うん！」
チェカくんと手を繋いで保健室に向かう。
笑いが止まらなくて震えてたけどチェカくんは気にしていないようだった。
『失礼しまーす。レオナおじたんにお客様でーす。ふっ、ふふっ。』
「あーーっ！おじたん！やっと見つけた！」
チェカくんはレオナの元に行き、耳元で色々喋っていた。
「レオナおじたん！」
「あ〜……クソ、おいAテメェ。うるせぇの連れてきやがって……。」
『おいだから呼び捨て。』
「レオナ、おじ……たん？」
「この毛玉は兄貴の息子のチェカ。
……………………俺の甥だ。」
「「お、甥〜〜〜〜〜〜〜〜！？」」
あー、甥だったか。
え、甥？ウソ、王位継承権第一位のチェカ・キングスカラー！？
マジかよ……もうちょっと媚売っとけば良かった。
「プッ……あはは！こりゃ大物ッスわ。レオナさんが実家に帰りたがらないのこういうことだったんスね。」
「みんな、おじたんのお友達？」
「くくくっ。そーそー。おじたんのオトモダチ。ね〜。レオナおじたん！」
「お、おじたんって……ッ！アハハ！いでで、笑ったら傷に響く〜〜。」
『だ、だいじょぶラギー……ぷっ、ぷふふ……』
「てめーら笑ってんじゃねぇ！後で覚えてろ……！」
てか、ボクがお兄たんでレオナがおじたんってちょっと面白いな。なんか勝った気分。
そんなことを考えながら笑いの収まらないまま部屋に戻った。
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テストはナメてかからないようにしましょう。→←仕返しは徹底的にやりましょう。
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作者名：林檎と珈琲豆 | 作成日時：2022年8月8日 15時
