ワンパンで片付けちゃいました。 ページ16
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「……お前らに何がわかる？兄貴みてぇに俺に説教たれてんじゃねェよ……」
「フン、お主のような男には、王冠よりその首輪が似合いじゃ。
サバンナの王者のライオンが聞いて呆れるわ。」
「……ああッ！？」
リリアの言う通りだ。生まれた順番や才能のせいで王になれない、努力したってしょうがないって言い訳をして。大した努力もしてないクセに。
キミなんかよりボクの方がよっぽど頑張ってるね。
「は、はは……アァ、そうだな。そうだろうとも。お前の言う通りだ…………はははは！
俺は絶対に王になれない…………どれだけ努力しようがなァ…………！」
…………！！レオナの身体から負のエネルギーが出ている。これはマズイ。
『お前ら！！伏せろ！！』
「「「！！！！！」」」
リドルの首輪が飛ばされた。
魔法封じが効かないとなると……これまためんどくさいな。
「俺は生まれた時から忌み嫌われ、居場所も未来もなく生きてきた。どんなに努力しても、絶対に報われることはない。
その苦痛が、絶望が……
お前らにわかるかぁアアアアアアアッ！」
レオナのマジカルペンが真っ黒に染まり、後ろにはライオンのような姿をした化身が現れる。
オーバーブロット……！
『動けるヤツは自力で退避しろ！エース、デュース！怪我人を避難させて。リリアは他の先生に救援を頼んで。いらないと思うけどね。』
「はい！」
「あいわかった。しばし持ちこたえよ。」
さあ、あのワガママ王子様をどうにか止めなきゃ。
「全員明日の朝日は拝めないと思え！」
再び杖を構える。
レオナはかなり優秀な魔法士だけど、
ボクが攻撃すれば、一発で片付くだろう。
リドルやケイト、ラギーやジャックが頑張って攻撃してくれてるが、防衛魔法でほとんど防がれている。さすがボクの生徒だ。でも……
「くっ……強い！こんなに強ぇくせに、なんでアンタは全部諦めちまったんだ……ッ！」
『頑張ったねみんな、ありがとう。ここからはボクがやる。下がっていなさい。』
「A……先生……。」
『氷を溶かそう、真実の愛で、キミには見えるかな？
「ガアアアァッ！！！」
レオナの身体を氷で包み、暴れた衝撃で氷が割れ火が着く。
かなりのダメージを食らわせたハズだ。手加減はしたケド。
「俺が……王……に……」
そう呟いて、レオナは倒れた。
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作者名：林檎と珈琲豆 | 作成日時：2022年8月8日 15時
