13話 ページ16
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今日はついに決闘の日らしい。
ボクは他寮生なので見に行くことは出来ないけど、結果は目に見えているからねぇ。
何も起こんないといいけど……。
「グラミーちゃん、何してんの?考え事?もしかしてオレのこと考えてた〜?」
「フロイド、あまりAさんを困らせないであげてください。」
突然後ろから抱きついてきたフロイドと優しく見守るジェイド。
びっくりしたけど、ハグは嫌いじゃないのでおっけー。
そう。実はボク、モストロラウンジでバイトをしているんです。
今日はシフトが入っている日なのでオクタヴィネル寮に来ている。
学園の中でお金稼げるって結構お得じゃない?
『ていうか、なんでフロイドはボクのことグラミーちゃんって呼ぶの?』
バイト時の服装に着替えながらフロイドに話しかける。今日は機嫌が良いみたいだし。
「だってグラミーちゃん小さいし綺麗だし。それに〜、よくキスしてくれるから、キッシンググラミーみたいじゃん。」
『キッシング……?よく分かんないけどそうなんだ。』
ボクはホールの担当なので、お客さんに注文を取りに行く。
アズールいわく、ボクは女性らしい顔つきだからホールにいると毎年新入生が寄ってくるらしい。
看板娘扱いじゃん。もう。
『いらっしゃいませ〜、ご注文お伺いします。』
「え、あ、えっと…アイスコーヒー3つ…。」
『かしこまりました。ごゆっくりお過ごしください。』
まあ女扱いされるのもこの学園では悪くない。
ヤンキーが多いけどダル絡みされにくいし。
『ジェイド。それボクが持ってくよ、ジェイドはあっちお願い。』
「おや、Aさん。ありがとうございます。とても助かります。」
ジェイドがドリンクを持っていこうとしてたテーブルはさっき言ったようなヤンキーの集まりだった。
ジェイドが行っても問題ないだろうけど、困ったような顔でこっち見てたし。わざとだろうけどね。
「なあ聞いたか?ハーツラビュル寮で寮長が暴れてるらしいぜ。」
「マジかよ。海の底のココに来て良かったぜ。」
お客サマの会話が聞こえてくる。
リドルが暴れてる?もしかしてオーバーブロットとか……。
や、それはない……ハズ。
『お待たせしました、クリームソーダです。』
「お、おう。アザマス。」
みんな大丈夫かなぁ。
今日は一日不安で頭がぐるぐるしたままバイトをこなした。
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林檎と珈琲豆(プロフ) - 紅さん» ありがとうございます!不定期になるかもしれませんが、面白いと思って頂けるような話を頑張って更新していきますので、これからも読んで頂ければ嬉しいです! (2022年8月6日 23時) (レス) id: 28265de769 (このIDを非表示/違反報告)
紅(プロフ) - とっても面白いですこういう小説待ってました!!更新楽しみにしてます、頑張ってください!!! (2022年8月6日 21時) (レス) id: 4c9728094c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:林檎と珈琲豆 | 作成日時:2022年8月6日 16時