11話 ページ13
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『よっこいせっ……っと。』
今日は先生に頼まれて荷物を運んでいた。
丁度運ぶのが終わり、鏡の間を通ろうとしたとき、ふと思い出した。
『あれ、そういえばエースたちってどうなったんだろう。』
うーん、今はパーティー中だし、ボクが入るわけにもいかないからなぁ。
様子見るくらいならいっか、行ってみよー。
ハーツラビュル寮に向かう鏡をくぐる。
着いた先は、ポムフィオーレ寮とは全然違う、ハイカラな風景が広がっていた。
そういえば、結構久しぶりに来たなあココ。
パーティー会場から少し遠いバラの迷路まで行ってちらっと覗くと、首輪をされたいつメン4人が見えた。
『えっ、ユウたち何してんの？パーティーは？』
「あっ、聞いてよA先輩。実はさ＿＿＿」
なるほどね。ここまでめんどくさいとは思ってなかったけど、タルトを捨てられたっていうのは許し難いですな。
「うぅ、首輪が苦しくて重たいんだゾ〜……。」
「その首輪の重ねづけ、イカしとるにゃぁ〜。」
わっ！びっくりした！生首……。
あ、まさか……
『何してんのー？チェーニャ。生首になってるけど』
「おっと。身体を出すの忘れとったわ。A〜！久しぶりだにゃぁ〜！」
ボクに気づいたチェーニャは思いっきり抱きしめてきたので、ボクも優しく受け止めて頭を撫でてあげた。
「な、なんだ。ちゃんと身体もあるんじゃないか。君は？」
「俺はアルチェーミ・アルチェーミエヴィチ・ピンカー。
猫のような、人のような魔力を持った摩訶不思議なヤツ。」
自分のこと摩訶不思議なヤツって言っちゃうところが不思議なんだよなこの子。
「なあにぃ？君ら、リドルについて知りたぁの？」
「ああ知りたいね！どうやって育てりゃあんな横暴に育つのか。」
「それじゃあ、あの眼鏡に聞いてみにゃあ。」
『あー、確か幼なじみだっけ？それならリドルがちっちゃい頃からよく知ってるね。』
いいなぁ、ちっちゃい頃からずっと一緒に居る子が今も近くにいるなら、もっと仲良くしたらいいのに。
「ほんなら、俺に聞く必要はないにゃあ。ほいじゃあ。」
『あっ、待ってチェーニャ。』
チェーニャに駆け寄り、みんなに見えない角度でこっそり頬にキスをした。
久しぶりだから、別れるのも寂しくなっちゃって。
「……！フフフ〜ン♪」
嬉しそうに帰っていくチェーニャに手を振って、みんなのところに戻った。
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林檎と珈琲豆(プロフ) - 紅さん» ありがとうございます！不定期になるかもしれませんが、面白いと思って頂けるような話を頑張って更新していきますので、これからも読んで頂ければ嬉しいです！ (2022年8月6日 23時) (
レス) id: 28265de769 (このIDを非表示/違反報告)
紅(プロフ) - とっても面白いですこういう小説待ってました！！更新楽しみにしてます、頑張ってください！！！ (2022年8月6日 21時) (レス) id: 4c9728094c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：林檎と珈琲豆 | 作成日時：2022年8月6日 16時
