それぞれのその後 ページ17
「……こちらこそ」
アニはぎこちない動きだったけど、差し出した私の手をしっかりと握った。
ふと、時刻を確認するとそろそろ朝食の時間だったから部屋に戻ろうとしたとき、一つ気になることがあったことを思い出した
『さっきの質問なんだけど、あの格闘術は誰かに習ったの？』
「あぁ、蹴りのこと？
あれは、私の父が＿＿＿＿＿
…いや、話し出すと長くなるからまたの機会にしよう」
『そう、じゃあまた』
「うん」
もやもやを胸に抱えたまま、しわくちゃのシーツが待つ部屋に戻った。
・
・
・
夜
いつも通り隙をみて抜け出した三人
「…で、どうなんだアニ」
「何が」
いつも通りのそっけなさだが、最近のアニに見逃せないことがあるライナーにはなんともなかった。
「お前、よくAと一緒にいるじゃないか。
一体、どんな心境の変化が起きたっていうんだ」
「別に、特別なことじゃない。
単に気まぐれだけど」
「…それにしても、あのアニがそんなに人と仲良くするなんてあまり考えられないから、ライナーも心配してるんだ」
「…心配？
ベルトルト、裏切りへの疑いの間違いじゃないの？」
二人の言葉を一蹴して、ため息をついたアニはライナーに視線を合わせた。
「任務遂行に障害はない。
要はあんたはそれだけ問題なければいいんだから、後は自由にしてほしいね。
…あんた自身もすっかり誰かさんになりきってるし」
「ッ！？」
「お、おい、アニ…」
「もう終わりでいいかい？」
返事も聞かずにアニはその場を立ち去った。
・
・
・
「よかったね、A。
アニと仲良くなれたみたいで」
寝る前に廊下ですれ違ったとき、アルミンがそう言ってくれた。
『うん、本当に嬉しい！』
すると、アルミンは一層声を潜めてくすくすと笑いながらAに一歩近づいた
「…ここだけの話、ミカサがちょっと寂しそうだったよ。
最近Aがアニと仲良くしてるから」
『ミカサが？
…うん、わかった』
ミカサでもそんなことがあるんだなぁ
かわいいな…
おやすみ、と挨拶を交わした後もしばらくなんだかほっこりした気持ちに浸っていた
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天雪(プロフ) - 体重とか無理のない設定で好きです(笑)素敵な作品、ありがとうございます！ (2020年5月7日 11時) (
レス) id: 9e97a6dad3 (このIDを非表示/違反報告)
紫餡(プロフ) - あかねさん» コメントありがとうございます！！長い間気づけず申し訳ありません。。。本当に不定期としか言えませんが待っていただければ幸いです！ (2019年12月1日 15時) (レス) id: 0463c0f2b9 (このIDを非表示/違反報告)
あかね(プロフ) - 面白いです！更新期待としか言えませんね...(゜Д゜) (2019年7月28日 18時) (レス) id: a4b09d9bbd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫餡 | 作成日時：2019年1月22日 16時
