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「で、立花。お前はどうなんだ?」
「え?」
「だーかーら!!恋バナ!お前好きな奴とかいんの?」
部屋の中に1歩入った瞬間、目の前に仁王立ちされ私はたじたじ。
うっ。
「わ、分かんない...」
「何が。」
「恋愛感情が...友達への好きと異性としての好きの違いが分かんないの。」
そう口を尖らせてそう言うとマリンが鋭く瞳を光らせた。
「それは...立花。お前、迷ってる奴がいるってことか?」
へ?
「そうでなかったら、んな言葉、出ねぇもんなぁ。で、誰なんだ、それは。私が相談に乗ってやる。だから今すぐ吐け!」
ガシッと肩を掴まれ、前後に揺さぶられる。
ちょ、ちょっとマリン落ち着いて...!
キラリと窓の外で星が光った。
__まだまだ私たちの夜は長い。
·
「な、何ぃ!?あの大和と付き合ってるだと!?」
「ちょっ、マリン、声が大きいよ!!」
簡単に掻い摘んで話した瞬間、もう就寝時間間近だと言うのに大声で叫んだマリンにシーっと指を唇に当てた。
だけど、マリンは目を見開いて再び私の肩をガシッと掴むと、鼻先に自分の顔を突きつけた。
「おまっ、マジ巫山戯んなよ!大和と言ったら今クラス一のモテ男だぞ!ルックスよしの文武両道、ハイスペック男子だぞ!?
そんなアイツと付き合っといて何を迷う!?そのままいけ!いや、別れて私にくれてもいいぞ!」
鼻息荒く力説するマリン。
ちょっと落ち着こう。どうどう。
「...まだ付き合ってるわけではないよ。夏休みの間だけ付き合う...というか、ちょっと遊びに行ったりするだけ?というか...」
「だーかーらー!それが付き合ってるっていうんだろうが!!お前、頭はいいんだけど、バカだろ!」
その言葉にむっとして抗議する。
「だって私、夏休みの間だけ時間をくれって言われたんだもの。正式に付き合おうとは言われてない。」
「だからってお前なぁ...。まぁ、いいや。んで、結局何に迷ってんだ、マジで。良い奴だったんだろ、大和。付き合えよ。」
さっさと返事してやれ と面倒くさそうにそう言われ、うっと視線を逸らした。
...実は私、夏休みの終わりに大和くんに返事をする予定だったのに出来てない。
しようとは思いつつも、結論が出ず、気づいたら今日まで来てしまって...
確かにいい人なんだよ。大和くん。一緒にいて楽しいし、居心地もいい。
けど...
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セダム(プロフ) - むっちゃんさん» わー、ありがとうございます!!更新遅くてごめんなさい!続きも楽しんで読んでもらえればと思います! (2021年12月24日 21時) (レス) @page44 id: 188dd23746 (このIDを非表示/違反報告)
むっちゃん - 続きが気になって気になってたまらなく、気づいたら読み終わってました。最高です!! (2021年11月25日 22時) (レス) @page39 id: fa31dfe0b6 (このIDを非表示/違反報告)
セダム(プロフ) - 萸衣さん» あちらの方も読んでくださりありがとうございます!!どちらも更新不定期ですが更新した時は読んでくれると嬉しいです。頑張ります! (2021年7月31日 19時) (レス) id: 188dd23746 (このIDを非表示/違反報告)
萸衣 - pixivでもセダムさんの作品読ませていただいています。とても面白いのせこれからも更新がんばってください。 (2021年3月29日 20時) (レス) id: 1e603ecb86 (このIDを非表示/違反報告)
セダム(プロフ) - 千香さん» 大丈夫ですよ(^^)消しときますね! (2019年8月26日 22時) (レス) id: 188dd23746 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:セダム | 作成日時:2019年4月20日 19時