夢の中で5 ページ27
『・・・最悪』
朝、チュンチュンと鳴く鳥の声で起きる。目覚ましを聞かなかったということはかけ忘れたか。
最近姉の夢を見るスパンが短くなったな。しかも決まって姉が出てきたときは眠りが浅い。
のそのそと起きあがり、取り敢えず水を飲もうとして、そこでやっと自分がいる場所が、自分の部屋ではないことに気づく。
パッと下を見ると、身に付けている服が大分はだけていて
しかも、布団の傍にはぐーすかと寝てる土方さんが
・・・そういえば、昨日風呂に入ってからの記憶がない
これは
「・・・ん、おお、A、起きたか?ったくぐーすか寝やがって」
『すみませんでした』
状況を悟った私は、取り敢えず土下座をする。
「ん?てめえ昨日の記憶あんのか?」
『いや、無いですけど・・・大方私が寝ぼけて土方さんに夜這いをしかけたものかと』
土方さんが私を襲うわけないし
「んな事実どこにもねぇわ!つーか考えるとしたら普通逆じゃね!?」
あれ、違う。てことは
『まさか土方さんが・・・』
「違う!・・・はあ、てめえが呑気に風呂で寝てたからここまで連れてきたんだよ」
ため息混じりに、気まずそうにそう言う土方さん。そこで、風呂でうとうとしたことを思い出す。
『・・・見ました?』
「なるべく、見ないよう努力した」
やっと事実を確認し、だらだらと冷や汗を垂らしながらそう聞くと、土方さんも同じく冷や汗を垂らしながら返した。
暫し、沈黙が流れる。
「・・・すまない」
『いえ、土方さんは被害者ですし、私が寝たのがいけなかったんです』
パパパと身だしなみを整え、じゃあこれで帰りますとドアから人がいないか確認しながら言った。
ここの時点ではもう冷静を取り戻し、総監督沖田Aになる。
「・・・A」
『?はい』
不意に、声をかけられ振り向くと
「お前はお前だからな」
タバコの煙をくゆらせ、落ち着いたトーンでそう言う土方さん。
私は、その一瞬、その言葉にぐらりと揺れそうになって
『・・・なに、言ってるんですか。当たり前の事言わないでください』
これ以上ボロがでないよう、足早に部屋を去った。
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私生活がバタバタしていて、更新ペースが落ちると思います。申し訳ありませんm(_ _)m
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りんこ(プロフ) - まっつーさん» 確認してびっくりしています。全く意識してなかったです!でもSPY ✕FAMILYは好きです。知らず知らずのうちに寄せてしまったのかも? (2023年2月5日 19時) (レス) @page41 id: 75b865d325 (このIDを非表示/違反報告)
まっつー - 最後のあとがきのこんにちはあるいはこんばんはってあったんですけどSPY×FAMILY好きなんですか? (2023年2月5日 15時) (レス) @page41 id: af3ec55cb1 (このIDを非表示/違反報告)
りんこ(プロフ) - てんどんさん» やっと画像入手することが出来ました!遅くなってすみません…イメージ画像として登場人物紹介欄に貼ってもよろしいでしょうか? (2022年2月11日 13時) (レス) id: 5b2ad52f60 (このIDを非表示/違反報告)
こまよい雪狐(プロフ) - りんこさん» もちろんいくらでも待ちますよ!頑張ってください!応援してます! (2022年1月3日 23時) (レス) id: bdceb5c82f (このIDを非表示/違反報告)
りんこ(プロフ) - こまよい雪狐さん» ありがとうございます!次回作とは少し間が空いてしまうかもしれませんが、待っていただけると感謝感激雨霰でございます (2022年1月3日 18時) (レス) id: 5b2ad52f60 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りんこ | 作成日時:2021年8月3日 12時