魔法使いの恋 2 (ページ35)

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魔法使い、最後の闘いページ35

ふたりでタクシーに乗ったものの、せっかくの誕生日やし、このまま自宅に帰す訳にも行かず、とりあえず俺の家に向かう。

さすがにもう泣いてはいないAだったけれど、誕生祝いの続き、って感じでもない。

俺はもうお手上げ状態で、ソファに並んで座りながらも、気づけばため息を吐き出していた。

「ごめ、んなさい…

ワガママ言って……

雰囲気悪くしちゃって………

わたし、帰ります…」

「待てって。

このまま帰るとか、

余計、雰囲気悪なるんちゃう？

ちゃんと話しようや…」

「……でも、

勝手にわたしが焼きもちやいて、

自滅してるだけですから……」

「焼きもちって、りりかに？

いやいや、有り得んから！！」

「でも、すごく綺麗な人でした…

…けんじろ君のタイプにぴったりで…」

「それ、まだ言うか？

若い時やあるまいし、いくらタイプでも、

好きでもないオンナとは、もう、

どうこうならんで？

それくらいの分別はあるよ？俺…」

「……………」

「A？」

「……わたしの、ことは？」

「は！？」

「…せ……ふれ、じゃないの？」