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見上げると、けんじろ君は、わざと片眉だけ上げてみせながら、さりげなく指と指を絡ませた。




途端に顔が熱くなるわたし。



けんじろ君は、こういう仕草のひとつひとつに、実は慣れている気がする。


普段はしないけれど、照れもせず、男のヒトっぽい事をサラッとするので、その度にわたしは、熱くなったり、余計なことを考えてしまったりする。



『どんな女の人と付き合ってきたんだろう』



『その人とはどんな風に過ごしたんだろう』



考えても仕方のない事ばかり、頭の中をかすめていく。



『けんじろ君にとって、

わたしは一体、どんな存在なんだろう』



目の前のけんじろ君を見つめながら、一番考えてはいけない事を考えて、慌ててかき消す。




いけない。


今日だけは特別なんだから、要らないこと考えずに、目の前の幸せにどっぷり浸からなくちゃ。



そう思いながら、レストランの扉をくぐった。

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設定タグ:三代目JSoulBrothers , 山下健二郎   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:myu | 作成日時:2019年8月30日 23時

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