車内 ページ6
「Aさんてすごかったんですか！？」
「そりゃもう、毎回全校朝会で何かしら表彰されてたよー！」
「おおお！！」
学校から東京に向かう車内はとても騒がしい
「聞きたいことあったんスけど、Aさんの彼氏って」
「あー！あれだよ”小さな巨人”！めっちゃ噂になってさ！バレーバカップルってさ！」
「本当に付き合ってたんだ！」
「…」
目がキラキラする日向に対し、影山は無表情のまま話を聞く
「でも、すぐ別れたんだよ。」
「なんでですか？」
「私が知る訳ないじゃん！クラスが一緒だったくらいしか接点ないしさ！本人に聞くのが一番じゃない？」
影山はエナメルバックからおにぎりを取り出してかぶりつく
「影山！お前Aさんに勉強教えてもらったらしいじゃねーか！まさかバレーの特訓もしてたんじゃ…」
「特訓はお預け食らった。仕事あるだろうし。」
「Aさんと本当に仲良いよな！名前呼んでもらってるし！」
「え！何それ脈アリ！？行けよ！ガンガンいけ！」
「いや、流石に歳離れすぎですよ。第一バレー以外やってる暇ないっす。」
おにぎりを片手にキョトンとする影山
「歳なんて変わらないよ！大事なのは気持ちだ！！だろ日向！」
「はい！冴子姐さん！」
貴「クシュンッふぁぁ…ティッシュティッシュ」
「あれ、Aちゃん、風邪？やめてよ移さないでよネ。こちとらキャプテンなんで。」
貴「ちゃんじゃない！さんだ！年上だ！！お姉様だ！！黒尾鉄朗！！ティッシュ持ってこいやパシリ！！」
「はいはい仰せのままに〜」
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作者名：ちなつん | 作成日時：2023年6月4日 14時
