＊煙草の煙＊ ページ16
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ふと唇を離したかと思うと
私の口の中に
忍ばせたのは
甘い甘いチョコレートだった。
YS「痛かっただろ」
イェソンさんの手は
私の足首を包んで
優しく撫でてくれた。
少し腫れた足首は
だんだん青く色が変わり始めていた。
YS「体は無事か？」
「多分…………」
必死に抵抗したから
服は破れても
その先は守ったはず。
イェソンさんは
クローゼットから
ワンピースを取り出して
YS「これ、着ろ。」
と渡してくれた。
着替えることをわかってか
ベランダに出て煙草を吸い始めた。
ゆらゆらと煙だけが
夜空に静かに消えていく。
無気力な体を奮い立たせ
ワンピースに着替え
ベランダに向かう。
夜空はキレイで
肌に当たる風は少し冷たくて
身震いを一つ。
YS「……いい被写体。
壊れそうで脆い人形みたいだな。」
まるでシャッターを切るように
指の間から私を見るイェソンさん。
「意味がわかりません………」
YS「バカ女。」
「ですね。」
不意に握られた手は
温かくて
体の温度と裏腹で鼓動が速くなる。
YS「悪かったな。」
それだけ言うと
またゆっくり煙草を吸って
どこか遠くを眺めていた。
握られた手
触れる肩
煙草の匂い
私もただ、遠くを見つめていた⎯⎯⎯⎯⎯
視線の先。
私たちは
何を見ているんだろう………………
急に
眠気が襲ってきて
あくびを一つ。
YS「体、冷えるから入るぞ。」
引かれた手に身を委ね
さっきまで寝ていたベッドに戻された。
YS「ゆっくり休め。」
そう言って
離れていくイェソンさんが
急に寂しくなって
今度は逆に私が手を握った。
「どこ………行くんですか？」
YS「向こうの部屋。」
不意に手を握られて驚いたのか
別に何にも感じてないのか
表情からは読み取れない………………
だけど
私の行動が意外だったんだろう
イェソンさんは
私の頭に手を乗せ
YS「何かあったら呼べ」
ゆっくりドアを閉め
イェソンさんの姿が見えなくなった。
カメラのシャッター音
そういえば
フォトグラファーって言ってたっけ？
メンテナンスだろうか？
どんな写真を撮っているんだろうか？
そんなことを考えながら
じわりと睡魔に負け
私は気づいたら眠りについていた⎯⎯⎯⎯⎯
少しだけ
人の温もりを感じた気がするけど
私はその温もりに包まれるように
眠り続けた……………
＊シャッターの音、コーヒーの香り＊→←＊揺れる気持ちと素直になれない私＊
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向日葵(プロフ) - りんさん» ホントですよね〜好きと不安の微妙なバランスが恋愛なんです(>_<) (2021年12月4日 11時) (
レス) id: 5445ef19cb (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 不安な分好きが募りますね＾＾ (2021年11月12日 11時) (レス) @page22 id: 1dd6c0734d (このIDを非表示/違反報告)
向日葵(プロフ) - ふぁとまさん» お久しぶりです(*^_^*)またお付き合いよろしくお願いします♪ふぁとまさんをドキドキさせたいです！ (2020年11月17日 12時) (レス) id: fc49dfefaf (このIDを非表示/違反報告)
ふぁとま(プロフ) - 向日葵さん〜再開ありがトンです。また兄さんにドキドキしちゃいたい。 (2020年11月15日 22時) (レス) id: a49c2de03c (このIDを非表示/違反報告)
向日葵(プロフ) - りんさん» いつもありがとうございます(*^_^*)久しぶりに再開しました！またお付き合いをお願いします♪ (2020年11月15日 13時) (レス) id: fc49dfefaf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：向日葵
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/list/sjkorabolist01/
作成日時：2019年9月7日 18時
