温めてあげる ページ15
・
ヌナ…………………なんて
そんな寂しそうな顔で
悲しい声を出さないでよ。
衝動的に抱きしめたくなって
私はリョウクくんの背中に手を回して
ゆっくりと引き寄せた。
規律正しい鼓動
明らかに動揺している様子。
「リョウクくん…………何かあった？」
RW「………何で？」
面倒くさそうに、突っぱねる話し方。
視線も合わないし
どこか上の空。
「何にもなければいいよ。」
マグカップを置く音しかしない部屋。
ただ、ただ、時間が過ぎるのを待つだけ。
RW「ありがとう」
コトン。と
マグカップを置いて立ち上がる。
「ゆっくり休んでね。」
バタンと閉まるドア
朝になれば
また元気に話せるかな？
そんな気持ちを知ってか
次に目覚めた時には
リョウクくんは
部屋からいなくなっていた…………………。
たった一言。
『ありがとう』
そして、
ピアノの楽譜を残して⎯⎯⎯⎯⎯⎯
・
・
「リョウクくん！？」
朝から大声で家中を探す。
でも、リョウクくんの姿も匂いも
キレイになくなっていた。
「冗談………だ、よね？」
しばらくして
狭い部屋の中にいないこと
それは、
出ていった証拠だと。
それに気付くまでに
時間がかかったのは
リョウクくんは大切な生徒で
私にはドキドキする相手だったから………………
ソファーに座り
この家に来てからの日々を思い出していた。
どこか
冷たい目
素っ気ない態度
淡々と話す口調
だけど
どこか寂しそうで
ほっとけなくて
気付けば
リョウクくんから目を離せなくなっていた。
あの
冗談まじりのキスも
意味がわからないヌナ呼びも
全部全部
リョウクくんに踊らされている私。
「次、会ったら…………許さないんだから」
そんな私の怒りなんて
知らないだろうな。
でも、
まさかの再会が
私たちの運命を変えることになるなんて……………
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 78人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りん(プロフ) - 緊張が走ります。＾＾ (2022年9月30日 0時) (
レス) @page16 id: ad9fb4057b (このIDを非表示/違反報告)
向日葵(プロフ) - りんさん» わぁ、嬉しいです( ≧∀≦)ノたくさんドキドキしてもらえますように♪ (2019年6月28日 13時) (レス) id: fc49dfefaf (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 向日葵さんドキドキします。(^ ^) (2019年6月28日 7時) (レス) id: 81ec167096 (このIDを非表示/違反報告)
向日葵(プロフ) - りんさん» 年下ナムジャ感、出せていますか(。>д<)？松田聖子の曲、聴いてみますね♪ (2019年5月30日 20時) (レス) id: fc49dfefaf (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - ヒロインちゃんは、久々の恋愛になるのかな？キスは、ドキドキしますねーウフ、松田聖子ちゃんのパールホワイトイブみたいな恋愛もいいけど、年下ナムジャに翻弄される恋愛も良い(//∇//) (2019年5月28日 22時) (レス) id: 81ec167096 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：向日葵
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/list/sjkorabolist01/
作成日時：2019年3月17日 20時
