【d！】悪魔に取り憑かれた系幼女lll (ページ36)

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思いと選択。ページ36

考えているところで声を上げたのはロボにぃ、コネにぃ、ショピにぃの3人だった。目の届く範囲、ということだから此処にはいて欲しいのだろう。いるくらいなら問題は無い…かもしれないけどそれだと病みが発症する恐れが極めて高い。

『(なら…なら、どうする。)』

手を顎に当てて必死に考えを巡らせる。それを黙って見ていたグルにぃが口を開いてAの好きにさせよう、とはっきりと言った。その言葉に数人は固まり数人ははぁ？！と声を荒らげた。

gr「Aが自由にしたい、と言うのなら俺は全力で応援しよう。…それがAにとっての1番や。」

tn「そうやな。…俺らはきっと、過保護過ぎたんや。それ故にAを苦労させた。」

os「ケジメ付けるべきちゃうん？…俺らの方がAに迷惑かけてどうするんや。大人やろ。しっかりしなきゃいけないめう～」

sn「まー俺は病み系男子達のストッパー役だしあまり口は出さないから～」

それに続けてトンにぃ、オスにぃ、神にぃが意見を言ってくれた。流石3強と言われる人達だ、説得力が高い。さっき声を荒らげていた数人も黙って下を向いていたし固まっていた人達もこくり、と頷いていた。

gr「ならこれからはAの自由に」

「それは…無理な話、だよね」

グルにぃの言葉を遮ったのは低すぎず高すぎない丁度いい声。然し今聞けばそれは、そうまるで"悪魔"の声のように聞こえた。其方をゆっくりと見れば今までにない笑顔で笑う悪魔さん…いや、サタンがいた。

st「ん～可笑しいねぇ…ちゃんと僕に依存するようにシナリオを進めてたんだけど…。ノエルとウィールに邪魔されたかぁ」

『…悪魔、さん』

st「久しぶりAちゃん。会いたかったよ？…すっごく。」

『ねぇ、何をする気なの？ねぇ、やめて？』

st「んふふ、察しがいいよねぇAちゃんは。」

悪魔さんはどこからか出した剣をグルにぃの方に向けてニヤリと笑った。
───────僕と行くかこの人達を犠牲にするか
そのあまりにも理不尽な選択肢に私は震えが止まらなかった。悪魔さんと行けば確実にダメだ。一生外の空気なんて吸えない。かと言っておにぃ達を犠牲にすると？やめてくれ、そんなん無理だ。

『っ、ダメ、焦ったら、ダメだ。ゆっくり、ゆっくり考えなくちゃ』

st「あぁ…可愛い僕のAちゃん。悩み、苦しみ、絶望しなよ。」

その方がキミには似合ってる。
私は何も言わずにただただ悪魔を睨みつけた。