番外編 溺愛 ページ37
ガヤガヤと賑わう城下町をご機嫌な気分で歩いてお店を見回る。今日は珍しくグルッペンから休日をもらったので城下町に出て買い物をしているところだ。
「あら、A様！今日はフルーツがお得ですよ！よろしかったらいかがです？」
『わぁ、美味しそう！じゃあこれとこれを下さいな！』
「ありがとうございます〜。これからもよろしくお願いいたしますね。」
『こちらこそよろしくお願いしますね。』
いつもフルーツを買っているお店のフルーツを幾つか買って再び城下町を歩く。行ったことのないお店に行ってみたいなぁ、と思いながらフルーツの入った籠をゆらゆらと揺らしながら歩いていた。
「…あの女か。」
一方で彼女Aの後をつけながら歩いている
「…1発で仕留めてやる。」
ダダッと一気に走り出し彼女を背中から刺そうとした瞬間、観光客の体からは紅いモノが飛び散りその場に倒れ込んだ。倒したのは緑色のパーカーをきた幹部ゾム。インカムのボタンを押して連絡を入れている。
zm「あーこちらゾム。観光客1人倒しました〜」
kn「こちらコネシマ。観光客1人殺ったで！」
syo「シャオロン、同じく1人殺ったで〜」
幹部3人のインカムの会話を聞いて総統であるグルッペンがお疲れ様、と一言言って会話は切れた。数メートル先には何も知らずに買い物をするAの姿。実は今日Aが休日で城下町にいくと聞いた幹部全員が緊急会議を開き隠れて護衛をつけることとなったらしい。
zm「Aに近づく奴は抹殺するで〜」
kn「はっ、指1本触れさせへんぞ」
syo「ま、Aを狙うって決まってる時点でアウトやな」
────Aが狙われれば幹部全員が動く。
そんなことを知る由もないAは楽しそうに鼻歌を歌いながら城下町を歩いていた。
『ただいま〜！』
zm「お、お帰りA！」
kn「お〜A！お帰り！」
syo「帰ってきたんやなA！お帰り〜」
『ただいま3人共。ん？服に血付いてるけどどうしたの？怪我したの？』
zm「あ〜これはな〜」
os「！…Aちゃーん！お茶会しようめう〜！」
『あ、はーい！今行く〜！3人共、怪我には気を付けてね？』
「「「はーい」」」
zm「…流石オスマン」
kn「ナイスやわ〜」
syo「バレたらヤバいからな」
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作者名：ノエル・ウィール | 作成日時：2019年6月19日 20時
