愛なんて ページ1
ー
愛を、知らないなんて嘘だよ。
君は沢山の人を慈しんで、沢山の人から愛をもらってる。
だから、親に愛を貰えなかったなんて、
そんなのは、些細なことなんだ。
親からの無償の愛を貰ったやつに憧れて、苦労を知らないやつからの愛の囁きに耳を傾けただけ。
僕やテヒョンの方がまだ君を理解できるさ。
偽りの愛に浮かされて、ああ、可哀想だね。
彼には君は理解できないよ。
さぁ、君を取り戻そう。
僕の、主を。
「シオニっ。戻ってきたんだ…」
驚いた顔のテヒョンに、
「やぁ、テヒョナ。元気だった？」
僕はそう言って、笑顔を浮かべる。
先日の幹部会で"パク・ジミン"を押し付けられたから、暫くは韓国に居なきゃいけない。
あの、兄たちは何を考えているのかわからない。
僕にお嬢の大切な人を押し付けるなんてね。
あの人達、馬鹿なのかな？
僕はお嬢の言う事しか聞かないよ？
「ねぇ、テヒョナ、暫く僕はここに居るみたい。」
彼の肩に手を置いて言えば、
「あの、その、」
テヒョナは、何かを言いたげにしながら、何も言えていない。
「テヒョナ、大変だったね。傍にいられなくてごめんね。」
そう言えば、彼は僕に抱きついて、泣き出した。
「大丈夫、大丈夫。テテは頑張ったよ。」
テテの背を叩き、慰める。
彼がずっと辛い思いをしてきたのを知ってるから。
彼がずっと頑張ってきたのを知ってるから。
ちょっと、離れただけなのに、
テテは、いつの間にかキム家に、入ってるし、大事な大事なAが誑かされた。
ドソニヒョンも、Knightsも役立たず。
一つため息をこぼした。
彼らは全てに置いて甘いんだ。
僕は、テテと、Aにだけに甘いんだけどね。
…
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作者名：ちな
| 作成日時：2021年9月18日 13時
