- I was fooled by him.2 -

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控室へ。RM ページ36

☆RM

「すみません、うちのマンネ達が来てますか？」

俺はそう言いながら、Luv honeyの控室に入った。
マンネ達はすぐに見つかった。
一人座っている青年を彼らは見つめていたから。
その人を見て、驚いた。
ここにいるはずない人、
Aちゃんのお兄さんで、
以前、日本で助けてくれた人。

「あ、」

「あのっ」

俺が声をかけようとしたら、ユンギヒョンが、慌てたように俺を追い越して、青年の前に行った。

「あの、RIOさんですか？」

ユンギヒョンは、ジッと彼を見つめて聞いた。
"RIO＝Aの兄"として、俺は見ていたけど、ヒョンはどうやらそうじゃないみたいだ。

「ん、あぁ、うん。RIOは僕だけど、君は？」

RIOさんは、ニコリと笑って言う。

「ミン・ユンギと言います。BTSでシュガって活動名で、やってます。あの、今回のLuv honeyの新曲はやっぱり、RIOさんが書いたんですか？」

「そうだね。今回のLuv honeyは、僕がプロデュースしたから…」

「やっぱり！凄い良かったです。今回の曲…」

珍しくヒョンが興奮して、話しかけている。
マンネ達はそんなヒョンに引いているし、Luv honeyのメンバーも驚いていた。

「シュガさんは、RIOのここでの仕事ぶりを知ってるんだね。」

ため息をついて、Aちゃんが言うと、

「RIOさんといつか、コラボしたいなって思ってたんだ。」

にっと少年のように笑ってヒョンはいった。

「え、BTSとコラボ？」

RIOさんは、俺達を見て、呟く。

「是非っ」

ヒョンがそう叫んだ。
こんなヒョンは珍しい。

「Aは、どう思う？」

「私じゃなくて、滝沢さんに相談したら？」

「BTSは可愛い妹の友だちだしなぁ。」

「え、」

ヒョンが、RIOさんとAちゃんを交互に見る。
気づいてなかったんだ。

「RIOさん、日本では助けていただきありがとうございました。ずっとお礼を言えず、失礼しました。」

俺はそう言って頭を下げた。

「え？僕なんかしたっけ？」

RIOさんが首を傾げたので、

「以前、スタッフとの間に、タキザワさんとRIOさんに入っていただきました。」

そう告げると、RIOさんは、

「あ、アレはその、君達を助けたんじゃなくて、スタッフの態度にイラッとしただけだから、気にしないで。」

そう言いながら、苦笑いした。

例え、そうだとしても、事実、俺らは助かったわけで…。

…