FULL MOON 4

彼女の心境 ページ35

☆



FULL MOONのテヤンになって、Aに憧れた。
いつしか彼女は、私の唯一になって、
もっと、Aに近づきたい
もっと、Aをサポートしたい
もっと、Aを守りたい
って思うようになった。

父が、たまたま芸能関係者と仕事の取引があったから、頼んで、BIG HITに入れてもらった。

事前にファンではないことを書いていたので、無事マネージャー見習いになれたけど、配属されたのは、FULL MOONではなく、BTSだった。
世の中の人はBTSのマネージャーなんて、なりたがる人が沢山いるだろうけど、私は違う。
ナムジュンさんがいるから、得意の語学は、必要ないって、言われてしまった。
でも、同じビルにFULL MOONが、Aがいるって思ったら、偶然、遭遇することもあるかも…と期待していた。
でも、そんな偶然なんて、全く無くて、作業室のある階にさえ、入れなかった。
セキュリティがしっかりしているのは、良いことだけど…。

何かが変わったのは、いつだったか。
BTSのメンバーは、私と顔を合わせもしなくなり、FULL MOONメンバーとは、会えもしない。
たまたま、見つけたTXTのヒュニンカイがおやつを食べているのを見て、アイドルなのに、許せないと、怒鳴ったのは、悪かったとは思う。
それから、ENHYPENもTXTもFULL MOONも会社に来なくなった。

なんで？
私は、マネージャーとして、仕事をしているだけで、悪いことしてないし、当然のことをしているまでで…。

FULL MOONの作業階が閉鎖されているのを見た時、私の中で何かが切れた。

会社でBTSの宿舎の場所を調べて、"行ってはいけない"と言われてはいたけど、そこに突撃した。

私の、FULL MOONはどこ？
私の、Aはどこに行ったの？

FULL MOONに、Aに会えないなら、マネージャーになった意味がない。
この事務所にいる意味はないのにっ。

そんな混乱の中、先輩マネージャーから、第1会議室に来るように、と呼ばれた。
FULL MOONを、Aを、探さなきゃいけないのに…。





…

彼女の処遇→←マネージャー会議

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す