最終日 ページ20
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「みんな出たいって。」
ジュノの言葉に顔を見合わせ、笑う。
「じゃあ、先輩の後かな。」
仕方ないと言う顔をして、シウが言う。
「A、移動できる?」
ソジュンの言葉に、
「先輩の時に後ろに飛ぶから…上から出ようかな。」
私がそう答えると、
「じゃあ、TXTと下に出るか。」
シウがため息混じりに呟いた。
「まぁ、責任感じでそうだから、ね?」
苦笑いで言うソジュン。
…てことで、先輩が奈落から出てきてみんなの視線を釘付けにしている間に、裏に行き、すでに待機しているTXTのメンバーの元に行く。
マイクスタンド型の杖を駆使して歩く。
「A、大丈夫?」
スビンくんは、私を見て声をかけてきた。
「うん、みんなで出ようね?」
私が、そう言いながら、ゴンドラに乗ると、ボムギュが泣きそうな顔をしていた。
「A…」
「そんな顔しない。私は大丈夫。ラスト、飾ろう?」
ボムギュにそう言うと、彼は"うん"と返事した。
大した怪我でもないのに、本当、心配性だななんて思いつつ、ゴンドラは下へ下がって行った。
舞台にはBig Hitのアーティスト、
所謂、Big Hit Familyが全員揃っていた。
「ラストの曲は…」
シウの声で会場は割れんばかりの声援、歓声が響く。
本当なら、ゴンドラを下りて、舞台を歩きながら歌うところ、私は歩き回れないので、私の周りにいたTXTメンバーが踊り回る。
最後の最後、大きな花火が上がった。
アンコールまでに一度はけるので、ゴンドラにTXTとまた乗り、上に行く。
ENHYPENや先輩達は、手を振りながら、左右にはけた。
「A、大丈夫?」
酸素ボンベを渡してくれたボムギュに、
「うん、大丈夫だよ」
と笑顔で返事をしながら酸素ボンベを受け取る。
「これ、よく出来てるね」
ヒュニンカイが、マイクスタンド型の杖を見ながら、感心したように呟く。
「A、ライブの時、よく怪我するんだよね〜。」
その声に振り向くと、ジュノがこちらに歩いてきていた。
「だから、松葉杖とか、こういうアイテムは必須なんだよねぇ」
苦笑いしながら、ソジュンが呟いて、私の杖を持つ。
「A、行けるか?」
シウは、そう言うと私を俵抱きして担ぐ。
「じゃあ、また後でね?」
私はそのまま、TXTの皆に、手を振った。
ちょっと後輩達の顔が引きつっていた気がする。
アンコールも無事終え、濃い三日間のライブは終わった。
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ちな(プロフ) - akb48yuuko1さん» いえいえ。コメント嬉しいです。不思議の国も読んでくださっているのですね。ありがとうございます!たくさん更新できるように頑張りま〜す! (2022年9月28日 12時) (レス) id: 0b8c1c72f4 (このIDを非表示/違反報告)
akb48yuuko1(プロフ) - せかしてしまうようなコメントすみません( ; ; )ジョシュア君シリーズ毎日更新楽しみに読ませてもらってます💓これからも頑張ってください!! (2022年9月28日 2時) (レス) id: 308e687bed (このIDを非表示/違反報告)
ちな(プロフ) - akb48yuuko1さん» コメントありがとうございます。こちら、暫く更新停止してしまい、すみません。また、ぼちぼち、頑張りますので、ゆっくりお待ち下さい。 (2022年9月27日 15時) (レス) id: 0b8c1c72f4 (このIDを非表示/違反報告)
akb48yuuko1(プロフ) - 更新楽しみにしてます!! (2022年9月26日 1時) (レス) id: 308e687bed (このIDを非表示/違反報告)
ちな(プロフ) - 18r8sychachanec茶々さん» 感想ありがとうございます。面白いと言っていただけて、嬉しいです。頑張ります! (2022年1月2日 0時) (レス) id: 0b8c1c72f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちな | 作成日時:2021年8月1日 23時