笑顔に魅せられ【小野大輔】

AFTER STORY ページ24

沢城「それで、進歩は？」

「進歩、ね…」


なんとか小野さんと付き合うことが出来て早半年。

今でもこうしてみゆきちがその後の経過を聞きたがるのだけれど…


「相変わらず手を繋ぐ程度ですけど！？」

沢城「おっそい！半年でしょー？恋人がやることの一つや二つくらいやっててもいい頃じゃない」


一つや二つとな？？


「できるわけないでしょー」


そう言ってテーブルに突っ伏す。

やっぱり今の関係になってかなり時間が立っているのにもが拘らずキスすら出来てないのは可笑しいのだろうか。


「あの時は、関係が変わっただけでもじゅうぶんに満足できて、それは今も同じなの。手を繋ぐだけでも嬉しくて恥ずかしくてこの時間がずっと続けばいいのにって思えて。その先なんて考えただけでも心臓が張り裂けそうなほどなんだから…」

沢城「でもそれだと小野さんも呆れるんじゃない？」

「そう、かなぁ…？」


確かに、いつまで経っても進展がないんじゃあダメかもしれない。


沢城「どうにかしてそれらしい雰囲気に持ち込みなさいよ」

「どうにかって言われても…」


まぁ、自分がどうにかするしかないのかな。

2 side.O→←笑顔に魅せられ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す