五条悟 【僕が守らなきゃ駄目なんだ】 ページ1
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『まだ起きてたんですか』
五条「んー？ Aに会えると思ってさ」
私が夜の散歩を毎日してるのを彼は知っていて、彼もよく窓に顎肘をついてルンルンで私の帰りを待っている。でも今日の彼は「湿気た面」とやらで元気がない。
『そっちから会いに来ればいいじゃない』
五条「そんなの僕がストーカーみたいじゃん」
変な男代表みたいな五条悟が、何を言ってるんだか。
五条「あ、今、僕のこと笑ったでしょ」
『うん』
五条「ほらね。もっと顔に出してよぉ」
『……』
悟は私があまり笑わなくなったのを「また湿気た面してる」とよくからかっては冗談で笑わせようとしてくる。それを見てくすりと笑うと、悟はいつも満足そうにする。でも今日は悟が湿気た面をしていたから、私も笑う気になれない。
悟は手を出して、風邪ひくから中においでよ、と言う。
『手なんていらないよ？』
五条「いーから。さ、ほら。お姫様！」
だんだん悟のペースに呑まれて、ゆっくりと手を出すと、ガシッ、と掴まれ引き込まれる。
『わっ』
腰に手を回されそのまま軽々とお姫様抱っこされてしまう。
ニコニコとした悟の、がっしりとした胸元に頭を預け運ばれていると、あれよあれよと言う間にベッドに寝かされていた。
シーツに散らばった私の髪を撫で
五条「今夜はさ、僕を慰めてよ」
弱々しい声音がふりかかる。素直で可愛い悟。
慰めてよ、の言葉で私の頬は赤く色づいた。
『どうしたの、悟』
五条「今日悠二に助けられたって聞いてさ。本当は僕が守りたかったのに」
『悟は別の任務だったんだし、仕方ないよ』
五条「それじゃ駄目なんだよ。Aが弱くなったのは僕のせいなんだから」
僕が守れなかったから……。掠れた声でこの人がこんなに弱い部分を見せるのは私だけ。
『らしくないなぁ』
悟の頬を撫でると、覆いかぶさってきて、
五条「今度は絶対守る。ごめん。だから……いいよね？」
熱く火傷しそうな息が、耳を、首を撫でるようにかかり、じんじんと体を熱くした。
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五条悟【僕が守らなきゃ駄目なんだ】
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十四松saikou - さながらさん» 読みました！五条先生が尊いっ…ありがとうございます！ (2022年11月8日 14時) (
レス) @page5 id: 8e02c4fff8 (このIDを非表示/違反報告)
さながら(プロフ) - 十四松saikouさん» ありがとうございます！そう言っていただけて励みになりました！！励みになって五条先生のお話を追加したので良かったらまた来てください〜！ (2022年11月8日 12時) (レス) @page5 id: be39deac1c (このIDを非表示/違反報告)
十四松saikou - 五条先生好きです！とても良い作品です！続き楽しみにしています！ (2022年11月7日 15時) (レス) @page2 id: 8e02c4fff8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さながら | 作成日時：2022年11月1日 13時
