君の隣に、そっといさせて＿＿＿＿＿。【鬼滅の刃】【不死川実弥】

私が初めて出会った愛は＿＿＿＿＿＿ ページ24

「私ね、実弥が大好き・・・。 この世で、一番ね・・・。

　私が、人生で初めて出会った愛が、生涯もらった愛が、

　貴方の形をしていることが、すごく嬉しい。

　だからね、もう、約束なんて、いいの・・・・。

　この世界で叶えなくたって、いいの・・・・。

　そんなこと、どうでも良いくらい、

　幸せなの・・・・・。




　ありがとう、実弥・・・。

　私の事、幸せにしてくれて、ありがとうっ！！」




私の言葉に涙する実弥。




それでも私は続ける。 全部、全部伝えてしまいたくて。





「だからね・・・・・・





　笑って？」




そう言って私が笑えば、





「馬鹿野郎ォ。」




そう言って笑ってくれる実弥。




気付けば朝陽が私達を照らしていた。





本当に、私、幸せだなあ。





実弥の涙を拭ってあげられないのが、少し残念だけど。






貴方に愛してもらえて。





貴方を愛して。





貴方の声を聞けて。





貴方の体温に、優しさに触れられて。





貴方と笑い合えて。





貴方と、朝を迎えられて。





笑ったまま、貴方の腕の中で死ぬ運命。





何て素敵な生涯だろう。





何て幸福だろう。





沢山の罪や、間違いを犯してきた、不正解の道を歩んだ。






けれど、私にとって、一番幸せな道でもあった。






だから、これでいいの。






ただね、変わらない気持ちでまた、出会えたらいいなって思う。





そして、手を繋いで、どこまでも一緒に居よう。





その時まで、またね。







「実弥、愛してる。」







おやすみ。









その朝、白銀の髪の男は、心から愛した少女のために、




声を上げて泣いたらしい。

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