小さな運命が世界を変える【ハリポタ】 (ページ10)

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救世主ページ10

　『ネビル！！』

　「A！危ないよ！」

　「うわぁぁぁ！！」

ハリーの静止も聞かずに、落下するネビルと地面の間に滑り込むA

しかし受け止めきれず。二人は地面と強く衝突した。

　「ロングボトム！マーフィー！大丈夫ですか？」

フーチ先生が急いで二人に駆け寄る。

ネビルはAがクッションになったおかげか大丈夫そうだが

Aは全身を強く打ち、苦しそうに顔をゆがめていた。

　「貴方は大丈夫そうねロングボトム。一人で歩けますか？」

　「はい…」

Aの様子を見て、今にも泣きそうなネビル

はぁはぁと息の荒いA

フーチ先生が担ごうとすると、遠くから低い声が近づいてきた。

　「我輩が彼女を担ぎましょう。フーチ先生はロングボトムに付き添うといい」

　「スネイプ先生…ありがとうございます。行きますよ、ロングボトム」

フーチ先生はネビルを支えて医務室に向かい

スネイプはAをお姫様抱っこした

少しざわつく生徒を軽くにらみ、スネイプは医務室へ歩みを進める

まだ少し息の荒いA

意識がはっきりしていないのか、スネイプの腕を握りしめている

スネイプはそれを振り払うこともせず

腕の中の小さな少女へ歩行の振動が伝わらないよう、丁寧に歩いた

　「あぁ、スネイプ先生。そのベッドに彼女を置いてください」

マダム・ポンフリーはネビルの手当てをしながらベッドを指さす

スネイプはベッドにAを下ろす…が

　「……」

　『うっ…』

Aが手を離そうとしない

普段から想像できるスネイプなら、問答無用で振り払うのに

なぜかこの時のスネイプはそうしなかった

杖を振り、ベッドの横に椅子を呼び寄せ、椅子に座ってAの手当てをする

　「スネイプ先生、見てくださるならこれを飲ませてください。あと、足に……」

マダム・ポンフリーは何かを急いでいるのか、スネイプに指示をして医務室を出ていく

言われたとおりに薬を飲ませ、手当てをするスネイプ

その数分後にはAのうめき声が小さくなった