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逆手にとって ほら飛び込んで ページ16

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授業が終わるとすぐに香奈と美咲がこちらに来た。


『さっきはごめんね2人とも、たくさん心配かけちゃった…』
「Aが無事で本当によかったよ」
「けど次からはちゃんと連絡くらいしてよ?」
『うん、気をつけます』


そう言ってぺこりと頭を下げれば2人は笑って許してくれた。


「てか放課後も委員会の仕事あるんだっけ?」
『うん、閉館の18時まで』
「思ったより遅いね」
「Aが終わるまで待ってたいけど、今日バイトだ」
「私も塾あるからなぁ…、御影くんは?」
『玲王は家の用事があるみたいだけど、自転車で来てるから大丈夫だよ』
「大丈夫って何が大丈夫なの」
『自転車なら早く帰れるし』
「うーん、けど安全って保証はないし…」


そう言って頭を悩ませ始めた2人を見て再び申し訳なく思っていると、


「凪くんは?」
『え?』
「寝てるけど」
「凪くん起きて」
「……」
「ダメだ私じゃ起きないな。A、凪くん起こして」
『えぇ…凪くんに何言うつもり?』
「…んん、何?」
「すごい、Aが名前呼んだだけで起きたじゃん」


ケラケラと笑う香奈を寝起きの凪くんがボーッと見つめる。


「凪くん、お願いがあるんだけど」
「…めんどいのはイヤよ」
「聞く前からめんどいとか言うなコラ」
「ねぇAさん、この人理不尽すぎない?」
『ていうかいつの間にそんなに仲良くなったの…?』
「もう、話が脱線するから香奈は黙ってて。凪くん、今日の放課後Aのこと家まで送ってあげてくれない?」
『え?』
「あぁ、それがいい」
『何言ってるの、凪くんも予定があるだろうし』
「予定あんの?」
「…ないけど」
「ほら、ないって」


そう言ってそれまで関わりもなかったであろう3人がテンポよく話を進めていってしまう。
けれど私のせいで巻き込まれてしまっている凪くんに申し訳なくなる。


「だからなんでさっきからアンタが偉そうなの」
「アンタって言うな、高橋さんって呼べ」
「偉そうな高橋さん」
「え、何で私にだけこんな攻撃的なの?」
「今のは香奈が悪いよ。…凪くん、お願いできない?」
「…いいけど」
『え、いいの…?』


思わぬ凪くんの反応に驚く。
対照的に凪くんはいつも通りの無表情だった。


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chiito(プロフ) - Saeさん» Saeさん、はじめまして!そんな風に言っていただけるなんてすごく嬉しいです…!!こちらこそ本当にありがとうございます(;o;)♡ (6月4日 23時) (レス) id: db14ec3e34 (このIDを非表示/違反報告)
Sae - これ神作ですね…!!いつも癒やされてます!!本当にありがとうございます〜♡ (6月4日 22時) (レス) @page34 id: ce5901011e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:chiito | 作成日時:2023年4月5日 15時

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