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T side

わしゃわしゃと俺の頭を撫でるわったー。



その行為自体は嬉しいはずなのに、




まるで心臓を握りつぶされているように胸が痛い。


目頭がどんどん熱くなって、声が出ない。


さっきまで楽しかったのに。


すごくすごくしあわせな時間だったのに。



先走り過ぎた。

まだだった…気持ちを伝えるには早かった。

少しでも可能性を感じたことに、とてもとても恥ずかしくなる。




今しかないと思って俺なりの精一杯の告白。


告白というには少し言葉が足りなかった気もするけど、あれしか言えなかった。




黙ったままの俺を心配してか、わったーが顔を覗き込んできた。


きっと泣きそうな顔になっている。


こんな顔は見られたくない…。



バッと後ろを向いて顔を隠した。



「ゆ、裕太…。え、ちょ、どうした…」



後ろから慌てている声が聞こえる。



「ごめん…な? 何か、気に触ること言った…かな」



分かってないくせに謝るなよ。





「宮田…呼ぼうか?」




その一言で、プチンと何かの糸が切れた。


泣いてる顔見られたくないとか、悲しいとか悔しいとか恥ずかしいとかどうでもよくなった。


沸々とした感情があがってくる。




そっと俺の肩に手を置いてきたわったーの手をバシっと払いのけてわったーの方へ向き直る。



「宮田、宮田ってなんなんだよ!!


俺は!…俺は!わったーのことが好きって言ってんじゃん!

俺の好きは、恋愛的な方の好きなんだよ…。


なんで、わかってくれないの?



あんなにアピールして、かわいいって言ってくれて、やっと俺にも興味持ってくれたかと思ったら

いつまでもいつまでも、弟みたいって言うし!

この、鈍感野郎が!!


何ひとつ…俺の気持ち…ぅう

届いてないっ…うっ、ひくっ…」



言いたいことだけ言って泣き崩れかける俺に

わったーは勢いよく抱きついてきた。



此の期に及んでまだ思わせぶりなことを…


そう思ってグッと手に力を入れて振り払おうとしたけど、ギュッと抱き込まれて身動きが取れない。




「離して…」



「ごめん、裕太」



「離してって」



「本当にごめん。


俺、鈍感だから…てっきり、宮田のこと好きなのか

と思って…。」



「…宮田のこと好きだったら、わったーじゃなくて

宮田にくっつくでしょ、普通」


「いや、そうだとおもうけど…その、上手くいかないから宮田を嫉妬させるために俺にくっついてるのかなって…」

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設定タグ:Kis-My-Ft2 , 短編集 , 宮玉   
作品ジャンル:タレント
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ぴのこ(プロフ) - karinさん» karinさん、初めまして。読んでいただき、コメントまでしてくださってありがとうございます!初めてわったまの話を書いてみたので、不安だったのですが可愛い話だと言っていただけて嬉しいです!更新頻度は遅めですが、これからもぜひ読みに来てください! (2019年4月14日 22時) (レス) id: 01612199f1 (このIDを非表示/違反報告)
karin(プロフ) - 初めまして。karinと申します。わたとたまちゃんの可愛いお話ありがとうございました!実はわったまが一番好きなので更新されてて嬉しかったです。これからも楽しみにさせてください。 (2019年4月13日 23時) (レス) id: eab40a5989 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぴのこ | 作成日時:2019年2月16日 4時

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