８話：任務決行 ページ29
作戦決行の日がやってきた。
日没まで待機して、機を狙う。
前線には、私とシャオロンさん。後ろにショッピさんの銃撃部隊が控えている。
選抜された少数精鋭の兵士を連れて臨む、本作戦の体制は万全だった。
そう、作戦自体は完璧なのだ。
私の精神状態を除けば……
「A、大丈夫か？」
『はい、大丈夫です……』
「いや、そんな風には見えへんけど……」
心配そうに私の顔を覗き込むシャオロンさん。
安心させようと笑ってみても、頬が引きつってしまう。
理由は、あの新兵さんだ。
彼とは距離を置きたかったのに、選抜メンバーとして参加することになった。
無慈悲な上層部の選抜に、ちょっと複雑な気持ちになった。
やっぱり、もっと彼についてちゃんと報告しとくべきだった……
そんな彼のアプローチは留まることを知らず、今日この日まで私は彼からの猛烈なアタックを受け続けていた。
ショッピさんについていてもらっても、彼は上手にその合間を縫ってやってくる。
ついさっきだって……
「Aさん、俺頑張りますから！絶対成功させましょうね！」
そう言って、手を取られた。
ショッピさんが言っていた通り、彼は少々厄介な人間かもしれない……
けど、それは一旦置いておこう。
今、私達は任務中。
現場に来れば、どんな人間であろうと国の兵士で共に戦う仲間だ。
目の前のターゲットにだけ集中しよう。
ゆっくり呼吸を所で、インカムが繋がった。
＜目標、動きました。そろそろみたいっす＞
「了解や。援護頼むで、ショッピくん」
＜任せてください＞
全体の回線が切れると、今度は私宛の個人回線に通信が入った。
声の主は、ショッピさんだ。
＜危なくなったら、ちゃんと合図だしてくださいよ＞
『はい、了解です』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 563人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
双葉ちほ(プロフ) - #よにん。＠変人同盟さん» コメントありがとうございます！私もセレーナはお気に入りなので、嬉しいです♪ (2020年7月27日 17時) (
レス) id: 7ddb6147f4 (このIDを非表示/違反報告)
#よにん。＠変人同盟(プロフ) - セレーナちゃんちゅきだわ、、、気持ちわかるよ (2020年7月26日 21時) (レス) id: 56651a4ea9 (このIDを非表示/違反報告)
双葉ちほ(プロフ) - ああかさん» ありがとうございます！嬉しいお言葉……！更新、頑張りますね（笑） (2020年7月26日 17時) (レス) id: 7ddb6147f4 (このIDを非表示/違反報告)
ああか - うわぁ、、めっちゃいいです、、好きです。更新楽しみにしてます (2020年7月26日 0時) (レス) id: 0ba4941a1e (このIDを非表示/違反報告)
双葉ちほ(プロフ) - よにん＠変人同盟さん» ありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです。 (2020年7月23日 17時) (レス) id: 35884a095a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：双葉ちほ | 作成日時：2020年7月2日 18時
