自覚 ページ23
雲雀恭弥は、ゆっくりと瞼を開いた。
すると、やけにふかふかとしたものの上に頭が乗っている事に気付く。
「……？」
そこで寝る直前の記憶が甦った。
そういえば、紅呂奈に膝枕されていたんだ、と。
身体を起こし、彼女を見ると＿
「…寝てる」
首を項垂れた体制で眠っている。
長い髪がカーテンになって顔は良く見えないが、眠っているのは確かだ。
規則正しい寝息が聴こえる。
自分に膝枕をしたまま寝るなんて、余程疲れていたのだろう。
こんな無理な体制では、首を痛めてしまうに違いない。
雲雀は、自ら自分の肩に紅呂奈の頭をもたれ掛かせるような体制に動かした。
すると、
自然と髪のカーテンが開き、僅かに寝顔が見えた。
「っ…」
紅呂奈は確かに目を引く。
だがそれは、輝く絶世の美女というわけでも、誰もが振り向く可憐な少女という意味ではない。
雲雀は、彼女の笑顔と、真っ直ぐな性格に、いつの間にか＿＿＿
頭の中に、色々な彼女の表情が浮かんだ。
絵に向かう凛とした顔、
申し訳なさそうに落ち込む顔、
リンゴのように真っ赤になって照れる顔、
お茶を上手く淹れたときの嬉しそうな顔、
「いや…」
この前の、絵を見た感想を言ったときの、あの心底幸せそうな笑顔は＿＿＿
「…っ」
口元を手で覆う。おかしい。
＿＿なんだ、これ
この、心臓の高鳴りは。
♡
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くらら(プロフ) - たくあんさん» ありがとうございます！ (2019年4月27日 23時) (
レス) id: a6342bde11 (このIDを非表示/違反報告)
たくあん - 最近雲雀さん不足だったから嬉しい…(´･∀･`)更新頑張ってください(●´▽`●) (2019年4月27日 0時) (レス) id: a353fd29dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ろこ | 作成日時：2019年4月14日 21時
