先生 (トミー) 2 ページ6
「…あ…えっと」
教室にいるのは富永先生だけだと思っていたので
どうしていいかわからず立ちすくんでいる私に
その女子が声をかけてきた
「あ…ごめんね!急に
私も、富永先生に勉強教えてもらいたくって…
ダメ…だったかな?」
そう申し訳なさそうに私の方に駆け寄る
その女子に、私は勢いよく首を横に振った
「あ、良かった〜!
じゃあ、一緒に勉強しよ!Aちゃん!」
「え…どうして私の名前…」
「お、A、こいつと知り合いだったのか?」
私の声を遮るようにして富永先生が
そう聞くと、その女子が間髪いれずに
「はい!実は仲良しなんですよっ、ねー?
Aちゃんっ♡」
と言って私に向かって、微笑んだ
その笑顔が少し怖くて、私は今度は黙って
縦に首を何度か振った
「そっか…まぁ、勉強するんだから
真面目にやれよ」
「はぁーいっ♡」
「…はい」
その後の勉強会は、きっと集中して普通にできる…
かと思ったのは間違いで…
「あの、富永せんせ…」
「トミー先生〜!ここ!教えてくださいっ!」
私が富永先生に質問しようとしたら
間違いないと言っていいほど私の邪魔をする
かのように、富永先生に質問しようとしてくる。
…トミーっていうのは、富永先生が
みんなから呼ばれてるあだ名
…私はなんだか恥ずかしくて呼ばないけど
…やっぱり、呼ばれた方が嬉しいのかな
富永先生は、あのもう1人の女子につきっきりで
私の方には見向きもしない。
それに…
「トミー先生!できた!」
「お、よくできてんじゃん!」
ほら、ああやって頭撫でるの
私だけじゃなかったんだ…
そりゃあ、先生だから
誰かを特別扱いしてるわけじゃないことくらい
心のどこかでは分かってた
けど、やっぱり胸が苦しい。
勉強をしにきたはずなのに
気づいたら、ずっと富永先生のことばかり考えていた。
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マリン - シンデレラの話すごく良かったです!あとリクエストなんですけど、カンタくんとみんなには秘密で付き合ってる設定の話が見てみたいです!出来たらでいいのでお願いします! (2017年4月30日 19時) (レス) id: f743f30378 (このIDを非表示/違反報告)
桃(プロフ) - 最高過ぎました!!トミーさんのもっとみたいです!! (2017年4月22日 17時) (レス) id: 5fbdf69980 (このIDを非表示/違反報告)
ふなっちぃ(プロフ) - 匿名さん» コメントありがとうございます。すぐに対応させていただきました。 (2017年4月22日 16時) (レス) id: 7686772828 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - この作品はオリジナルフラグ対象作品ではありませんのでオリジナルフラグを外してください。 (2017年4月22日 16時) (レス) id: 34346084b5 (このIDを非表示/違反報告)
黄色 - 良かったです。これからも頑張ってくださち (2017年4月22日 16時) (レス) id: 2a718ccb0f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ふなっちぃ | 作成日時:2017年4月20日 15時