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13話 ページ13

彼の毛根と将来を心配したところでどう質問を乗り切るかは思い浮かばない。正直に話したところで変に大人びてる零君には通じる可能性は頭を心配されるか病院に行かされるのどちらかと思う。理解されたいとは思うけど、そこまでかと言われると……、なんて思春期の面倒くさい女子みたいなところなのである。めんどくせなぁ〜〜!!自分のことだけどね!

「私は3歳だよ」
「ンなわけあるか」


一刀両断された。ぴえん。

まぁ、言い訳のネタは何個か用意してある。だって事実を言おうにも、私だって何故転生したのかや、今の世界の情報とか知らないことだらけなのだ。不確定な情報を相手に渡すのはフェアじゃないし、真摯に聞いてくる彼にも失礼だ。

それに、話すのが怖い。わからないのが怖い。
前の友人は?家族は?仕事は?……考えるのから逃げいる。前を思い出した瞬間泣き叫びたくなる。いっそ前世の記憶がない真っ白か状態だったら良かったのに。
なんで私はこの世界に生まれたんだろうって何度も考えたことがある。きっとこのゲームや漫画のような摩訶不思議な世界のことをもっとよく知る人がきっといるだろうに。

「んー…。私ね、赤ちゃんからずーっと記憶があるの」
「赤ちゃんからって…」
「言葉はおとーさんとおかーさんの真似をしてたの」

これは事実3割嘘7割かな?
事実なのは前世を思い出した瞬間からの記憶はとぎれとぎれだけど、今もちゃんと残っている。あとは全部嘘に近いし、記憶自体も抜け落ちてるところも勿論あるけどね。

「……それ、大丈夫なのか?」
「…んぇ?」

変な声でた。質問に驚いて視線を零君に戻すと、さっきまでしてた渋い顔ではなく心配してるような表情をしていた。まさかそんな反応をされるとは毛ほどにも思っていなかった。えっ、君そんな子だった?

「…なんだその顔。人がせっかく心配してんのに」
「いやぁ、まさか君にそんなこと言われるなんて思ってなかったからね。こいつは驚きだな…」
「なんだそれ。副作用とかないんだな?」
「うん。記憶があるだけで、体調に異変もでてないよ」

そう言うとホッとした、安心だみたいな顔をする零君。孤独の皇帝みたいだなーって勝手に思ってたけど、全然そんなことなかったわ。すまんね。

「なんか異変を感じたら言えよ。場合によっては相談には乗る」
「…君、本当に零君?」

すごい不気味。君、いつも誘導尋問にかけようとしてた人と同一人物なんだよね?めっちゃ今日素直じゃん。怖っ。

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イッシー(プロフ) - とても面白かったです!続き楽しみにです‼︎ (2022年1月8日 2時) (レス) @page14 id: 38d413f226 (このIDを非表示/違反報告)
清掃員C(プロフ) - 続き楽しみにしてます……! (2021年8月2日 9時) (レス) id: 3f76f8d206 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:chika | 作成日時:2021年7月17日 13時

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