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永瀬side
永「ハァッハァッ…」
医務室へと走り、呼吸を整えてから扉をゆっくりと開けた。
ガラガラ…
中は静まり返っていて奥のベッドにはカーテンがかかってる。
他のベッドは空やから奥のあそこか。
歩み出そうとしたところでふと足が止まった。
今紫耀と海人に会ってなんて言う?
俺に会いにくる資格はあるんか?
永「ははっ……やんな…」
俺は紫耀の体調に気付いてたのに放置したんや。
海人の言葉にも耳を貸さず逃げ出して…
今更何言うても言い訳にしかならへんやん。
永「…もどろ」
顔を合わせづらくてそのまま背を向け引き返そうとした時、声が聞こえてきた。
平「…はぁ……俺、さ…、けほっ、、正直、、怖いんだ…。センターを、任せ…られて…」
永「…え?」
思わぬ内容に思わず声が出て慌てて口を抑えた。
平「自信なんて…ないよ…。怖くて……いつ、も、、うなされて…目が、覚める…ゲホゲホっ…、余裕なんか…ないんだ…、、カッコ悪いよな…笑」
高「しょお…」
平「だから、、れんと、海人も…離れて…いってしまうみたいで……、俺…一人なのかもって……ハァッ…」
高「…そんなわけないじゃん…!」
紫耀がそんなことを考えていたなんて、俺は全く知らんかった。
あいつはいつも弱音なんか吐かず、俺にも努力してる姿は見せない。
いつも脳天気でニコニコ笑っとって、センターも余裕やろくらいに思ってたから。
俺も東京来たばかりの頃は紫耀にベタベタくっついとったけど、こっちに来たことで紫耀との実力の差に気付かされた。
明確にわかってしまった。
俺は努力しないと上に行けない、けどこいつは何でもできる天才なんやって。
嫉妬してたんや、紫耀に対して。
平「…れん、、もう俺と…、話して…くれないのかな……」
高「…しょお…」
永「…」
どんどん紫耀に置いていかれる気がしてたんよ。
いつもどんな時も俺の隣にいたはずのお前が、俺を置いて一人で先に行ってしまう、そう思ったから…
ごめん、、俺…ガキやな…
こんなにも紫耀を不安にさせて傷つけてたなんて。
高「…なんで無理したの?…れんにも言おうと思わなかった?」
平「……俺、、れんの荷物には、、なりたくない…から…けほっ……関西にいた頃……ずっと…俺の体調、、ハァッ……見てくれてたのは……れん…だった」
永「…」
平「…れんには……迷惑…かけたくない…」
永「…ぅ…ハァッ…」
何言うてんねん、アホ…
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晴はる(プロフ) - masumiさん» masumiさん、コメントいただきありがとうございます!ちびっこ紫耀くん気に入っていただけてて嬉しいです(*^^*)久々の登場だったのかな?たまに話数余ったら書いてます笑 また余ったら書きますね!これからもよろしくお願いします(^^) (2022年8月3日 0時) (レス) id: 2b7aa7cd67 (このIDを非表示/違反報告)
晴はる(プロフ) - はるきさん» はるきさん、いつもコメントありがとうございます!ちびっこ紫耀はよく読みたいというお声をいただけるので、残った話数で書いてみました!どんな話にしようかと思ったんですけど、カオスでしたね笑 楽しんでいただけてよかった!41章もよろしくお願いします! (2022年8月3日 0時) (レス) id: 2b7aa7cd67 (このIDを非表示/違反報告)
masumi(プロフ) - ちびっこ紫耀くんのお話待ってました(^^)/ありがとうございます。またよろしくお願いします(*^-^*) (2022年8月2日 20時) (レス) @page50 id: 773d2c854b (このIDを非表示/違反報告)
はるき - 晴はるさん» ちびっこ紫耀の話、見ました。飛行機のマネして走り回ったり机の周りを回ったりソファーの上に乗って跳ねたり微笑ましい光景でしたがめっちゃカオスな展開でしたね。面白さと驚きでいっぱいでした。イヤイヤ期ってとても苦労するんだと思いました。40章お疲れ様でした。 (2022年8月2日 17時) (レス) id: 801ad08d69 (このIDを非表示/違反報告)
晴はる(プロフ) - まやさん» まやさん、コメントいただきありがとうございます!そしてまたまたリクエストありがとうございます(*`・ω・´*)ゝ腹痛系ですね!またお話考えてみます(^ ^) (2022年8月2日 10時) (レス) id: 2b7aa7cd67 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:晴はる | 作成日時:2022年6月28日 18時