俺らが紫耀を守るから38

special day 海人２ ページ27

高橋side

ワンちゃんがいっぱい！

生まれて間もないであろう子犬たちもいて、俺らは興奮しながら見て回った。



平「かわいい〜〜！」

高「こいつすごいこっち来る！欲しくなっちゃうよー！」



外ではちょうどワンちゃんショーをやってて、子どもたちや親子連れ、カップルたちがいっぱい集まっていた。

こういうものを見ることもあんまりないから、俺たちは子どもに返ったみたいにはしゃいで。
時間を忘れちゃうくらい。



高「楽しかったぁ〜」

平「すごかったなあのコ！」

高「ね！可愛かったー」



店内に戻ると、今度はワンちゃんとの触れ合いタイムらしい。

まじで最高だなここ。



店「触ってみますか？」

高「えっいいんですか？」

平「めちゃめちゃふわふわ」



店員さんから受け取ったのは、トイプードル。

ちっさ！
このコやばいでしょ、ぬいぐるみじゃん。



高「あれ、、しょおの方に行きたいの？」



俺の膝に乗せてたんだけど、どうも隣の紫耀のところに行きたいみたいで落ち着きがない。



平「おいで」



紫耀が抱くと一気に落ち着いて。

なんか、くやしい…



高「おいでー」



そのあとも何匹か抱っこさせてもらったんだけど、ことごとく紫耀に懐いてて。



平「可愛いなぁ。連れて帰ろっかなぁ」

高「…むぅ…」

店「小動物もいるのでご覧くださいね」

高「そうなんですか？しょお、向こうに、、」

平「可愛いなぁおまえ」



俺が話しかけてもワンちゃんに夢中で聞こえてないみたい。
俺よりワンちゃんがいいの？

俺の方が仲良いのに、、誕生日なのに…

俺の紫耀なのに…



高「…」

平「…あれ？海人？」



スッと立ち上がって、一人小動物コーナーにやってきた。

だって、、俺のことなんて忘れてるみたいなんだもん。
ワンちゃんたちも紫耀にばっかり行くし。



高「はぁ…」

平「あっ海人いた。急にいなくなるからびっくりするじゃん」

高「だって…」

平「うわぁーモルモット可愛いなぁ」

高「…うん」



ほら、また俺より動物。



高「…もう帰ろう」

平「え？」



スタスタと早歩きで店を出て、紫耀が後ろから追いかけてくる。



平「海人っ、どうしたんだよ」

高「…なんでもない」

平「なんでもなくないでしょ。言って？」

高「…笑わない？」

平「うん」

高「…俺より、、ワンちゃんばっかり…」

平「へ？」

高「俺もいるのに…」



正直こんなこと言うの恥ずかしかったけど、気がついたら口から出てしまっていた。

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