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私は、恋をした
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タカシさんに
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きっかけは、単純だった
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大抜擢された時、嬉しさと不安から、ひとり、メイク係の控え室で、1人泣いた
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嬉しくて、笑って喜べるほど
私は強くなかった、若くもなかった
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若さがあれば、責任、というものも知らないままに自由に、喜びを表現しただろう
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強ければ、やる気に満ち溢れていただろう
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でも、私は弱かった
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嬉しさももちろんあった
でもそれ以上に、怖かった
責任と、期待と、全てが重く、押しつぶされそうだった
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ひとり、暗闇で、泣いた
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ーどんなに時が過ぎて行っても
変わらないものはここに
見失いそうになった時は きっと思い出して
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廊下から、口ずさむ歌声が聞こえた
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タカシさんだ
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聞きなれた歌と聞きなれた声
それなのに、今の自分には
応援されているような感覚になる
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人を素敵にするのが大好きだった
今私が泣いているのは、なぜ？
かっこいい人たちを、私のメイクで
さらに、もっと輝けるようにして
たくさんの人を、笑顔にして、
素敵な空間をつくりあげて
･
そんな仕事に任命されたのに、私は泣いていた
･
涙をふいて、部屋を出ようとする
【がちゃっ】
！？！？
開こうとした扉が、廊下側から開く
『うわっ！
ごめん！大丈夫！？』
それはタカシさんだった
『ん？あれ？ここ俺らの待合室とちがう…
てか、泣いとるん？』
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私はびっくりしたのと、泣いていたのとで、何も言えず、タカシさんが1人で喋るのを見ていた
『あのー、話、きくで？』
そういって、タカシさんは話を聞いてくれた
もちろん、タカシさんの歌を聴いて元気になったことも伝えた
もっとちゃんと、歌ってるとこ聴いてほしかったわ〜なんてタカシさんは言うけど
私にとってはあのタイミングだったからこそ、響くものがあったんだと思う
そして最後にタカシさんは
･
『俺たちのこと、素敵にしてくれる人が
泣いてて、素敵な顔見せてくれへんの、
おれ、寂しいで
1人じゃないから
俺らと一緒に作り上げるんやで』
そう言って、部屋を出ていった
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こんなの、好きになるじゃん…
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好きになっちゃ、ダメなのに…
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タカシさんには、彼女がいる
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私は、略奪なんてできる女じゃない
そっと、見守るって、決めたんだ
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ちはなぶる(プロフ) - ぽむちゃんさん» こちらこそ！教えてもらわなかったら気づかなかったです泣。素敵な作品かけるように頑張ります〜、待っててください！ (2019年6月30日 14時) (
レス) id: 25c2c2a0cb (このIDを非表示/違反報告)
ぽむちゃん(プロフ) - ちはなぶるさん» なるほど！！教えてくださりありがとうございます！これからも作品楽しみに待ってます！ (2019年6月30日 14時) (レス) id: eb113187ed (このIDを非表示/違反報告)
ちはなぶる(プロフ) - ぽむちゃんさん» ぽむちゃんさん、はじめまして！今私もびっくりしているところです…。笑 Secretでお話出てたんですが、いつの間にか翻訳されて秘密になってました！笑 直しておきます…。すみません泣 (2019年6月30日 11時) (レス) id: 25c2c2a0cb (このIDを非表示/違反報告)
ぽむちゃん(プロフ) - 初めまして！とても好きなお話ばかりで感動してます…！（？）霖雨のお話にあったsecretとはどこにあるものですか！？ (2019年6月30日 8時) (レス) id: eb113187ed (このIDを非表示/違反報告)
mami100810(プロフ) - ちはなぶるさん» 採用していただきありがとうございます！楽しみに待ってますね！ (2019年6月13日 9時) (レス) id: 80e4a31d29 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちはなぶる | 作成日時：2019年6月9日 1時
