【おそ松さん】違って【おそ松】

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午後になり、部活が始まった。





私は、歌うことがとても好きなので、合唱部に入部している。





「ラーララーラー」





全体で会わせると、さまざまな音が混じりあって美しいハーモニーを作り出す。



女子だけの部活で、あまり有名ではなかったけれど、私は皆と歌うのがすきだった。





「Aちゃん、もう少し感情がこもるといいな。」



隣で、同じソプラノパートの先輩がアドバイスを下さる。





「千佳(ちか)先輩、感情、ですか？」





「そう、この曲なんて題名に“愛”が入るくらいなんだから、心を込めて歌わないと!」





そういって小さくガッツポーズをする千佳先輩。





「はい!」



「じゃ、もう一回いってみよっか!」



千佳先輩のカウントを合図に間奏部分を歌い出す。



「ラーララーラー」



「そうそう!大切な、大好きな人を思い浮かべて!」





そんな風に言われてパッと頭に浮かぶのは松野先輩の顔。





「ラララーラー」





大好きな先輩の優しい顔を思い浮かべると、自然と笑顔になり、声が空気に溶け混んで響いていく。




気持ちいい。






「Aちゃん、とっても良くなったよ!誰を思い浮かべたのー？」





千佳先輩が素敵な笑顔を見せながら聞いてくる。





「えへへ」





私は、さっきの歌の感覚を忘れないように、しっかりと刻み混んだ。

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