#6 ページ32
『…なんで？なんで芭流覇羅？』
「…っるせぇな、」
『だって、圭介は…東卍を作ったのは、圭介なのに、』
圭介は東卍のことを誰よりも想ってるって、
ずっとそう思ってたのに。
「人は変わんだよ。」
『納得出来ない。』
「てめーが納得しようがしまいが関係ねぇだろ、」
『でも…！』
圭介は一度決めた事は絶対曲げない。
だから、東卍を去っていく事は避けられないんだろう。
分かってるんだ。
圭介が芭流覇羅へ行くと言ったあの瞬間、
もう圭介を止める事は出来ないんだと。
わたしもマイキーも。
……だけど。
納得できない。
理由が分からない。
よりにもよって圭介が、東卍の敵になるなんて。
それに、
何より、
『圭介いなくなったら、マイキーが悲しむよ……』
「…」
『…』
少しの静寂の後に圭介が口を開く。
「お前も納得してねぇんだろ？稀咲が参番隊隊長になることに。」
『!!』
お前も……って事は、圭介もって事だ。
参番隊…
今の参番隊のみんなをどうすんのか。
って言われたらいい案がある訳ではない。
参番隊を隊長不在にしておく訳にもいかないのも分かる。
分かる…けど……、
わたしのは思いだけだ。
思いだけでチームは動かせない。
結局、わたしは受け入れるしかなかった。
『…』
黙ってしまったわたしに圭介は真剣な顔をして言った。
「お前も一緒に来るか？A。」
『………え？』
圭介は何を言っている？
つまり、芭流覇羅に行くか？と言うことか？
『…』
圭介が何を考えているのか分からない。
だけど、そんなの答えは決まっている。
『わたしは行かない。』
はっきりとそう告げれば、
圭介はわたしの答えに
「…あぁ、お前はそれでいい。」
って、頷いた。
『…？』
そしてまたわたしをまっすぐ見て言う。
「お前はマイキーのそばにいろ。」
『…』
「…じゃあな。」
最後にそう言った圭介が少し優しい顔をしていたように見えたのは、わたしの気のせいかな。
バイクで走り去る何度も見てきた圭介の後ろ姿に寂しさが押し寄せる。
(結局、何も出来なかった…)
今の会話の中で分かったのは、圭介も稀咲が参番隊隊長になることに未だ納得していないという事だけだ。
自分の無力さに天を仰げば、月が雲に隠れていく所が目に入り虚しさが増す。
『…』
わたしはひとつ息を吐いてみんなの元へ戻るために階段を登る。
その足取りは重かった。
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Tmwixx(プロフ) - 奏さん» 更に返信頂いてありがとうございます!!!!励みになります!!頑張ります(๑و•̀ω•́)و (2022年10月30日 14時) (
レス) id: b0a6614095 (このIDを非表示/違反報告)
奏 - Tmwixxさん» 姫なら……破け、る…www読むにきまってます！更新待ってますから！頑張ってください！ (2022年10月30日 12時) (レス) @page20 id: 59220ffc51 (このIDを非表示/違反報告)
Tmwixx(プロフ) - 奏さん» 奏さん!!コメントありがとうございます!!嬉しいです!!浴衣……破れ…るんでしょう！姫なら!!笑引き続き楽しんで頂けたら幸いです!!これからもよろしくお願いします┏○ﾍﾟｺ (2022年10月24日 21時) (レス) id: b0a6614095 (このIDを非表示/違反報告)
奏 - めちゃくちゃ良かったです！浴衣って破れるもんなの…？頑張ってください！更新待ってます！ (2022年10月24日 9時) (レス) @page10 id: 59220ffc51 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Tmwixx | 作成日時：2022年10月21日 22時
